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私たちが終わったのは、私が勝手に振ったせい。
辰哉はモテるのに私なんかで良かったの？
どうして私なんかに優しいの？
どうしていつも何でも笑って許してくれるの？
そんなのが重なって勝手に窮屈になってた。
今思えば本当にくだらない理由で手放した。
なのに辰哉が
「分かった。だけど別れてもお前と仲悪くなりたくねーから」と言ってくれた言葉に甘えまくって……結果、
今もこうしてお世話になってしまってる。
そんなズルい私の手を
恋人だった時と変わらない握り方でギュッと繋いで
「マジで人多いなー」なんて呟きながら先を行ってくれる辰哉。
「おっけ、分かったこっちだ。行くぞA」
「すご！さすがたっちゃんだね」
「やめろやめろ、その呼び方。マジで恥ずいわ」
「一時期ふざけてたっちゃん呼びしてたよね？」
「ふはっ、めっちゃ昔の話掘り返してくんじゃん？」
「あれヤだったけど俺お前だから許したんだかんな？」と辰哉は私を振り返る。
掘り返したくもなっちゃうよ。
だって辰哉は私と付き合ってる時と全然何も変わってないんだもん。
たまにかけてたその黒縁のメガネも
一緒に開けたピアスの穴の位置も
お揃いのピアスだって。
ねえ覚えてる？？
今日辰哉が着てるその服だって
私がいつかプレゼントしたやつなんだよ？
「おおおっお前バカやろっ！一体どこ行くのよ？」
「あっ…！ごめんボーッとしてて」
「危ねーからちゃんと前見ろって。んでしっかり俺に着いて来な」
「よそ見すんなよ？ったくもーお前はイケメンばっか見すぎなんだよ！」と私の頭をポンと軽く叩いて優しい笑顔をくれる辰哉。
触れられた頭や繋がれている手がじんじんする。
空っぽになった心にその体温と優しさが沁みていくのが分かって胸がギュッとなった。
「見てません、面食いじゃないので」
「お前なあ、イケメンな俺と付き合ってたくせにそれ言う？言っちゃう？ん？」
「……」
「無言やめろマジでやめろ、辛い辛い辛い」
「おお、顔デカくて悪かったな！！」と唾を飛ばす辰哉にはさすがに言えない。
さっきからあなたしか見えてないよ、だなんて。
あなたのその昔から変わらない猫背だけを見つめて
私は心の中でそう呟いた。
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.→←0 1 / ex-Lover(元カレ) × Purple.
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Haruno(プロフ) - シキさん» シキ様、お返事が遅くなってしまい申し訳ありません…🙇♀️🤍のお話気に入って頂けて良かったです🥹 (7月29日 19時) (
レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - mikuさん» miku様、お返事が大遅刻の大遅刻で大変申し訳ありません…今更…🙏🙇♀️最後まで読んでくださり本当に有難うございます…！そんな風に言って頂けて本当に嬉しい限りです🥹 (7月29日 19時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - どのお話も最高にドキドキしました！特にラウのお話が好みすぎて…！もしよろしければ続きもみてみたいです！よろしくお願いします！ (2023年4月21日 17時) (レス) @page50 id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - 全部が最高でした！続編があったら読んでみたいです(_ _) (2022年11月5日 10時) (レス) @page48 id: 9190d456fa (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - みきさん» みき様、リクエストありがとうございます…！こっちも多分なんですが、ふっかさんのお話の方が長編化の可能性あるかもです…！あくまでかもなんですが（ ; ; ） (2021年9月5日 8時) (レス) id: c65c76f5bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno
| 作成日時：2021年8月12日 3時
