0 7 / Food Lover(食いしん坊) × White. ページ32
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「3番テーブルのケーキでーす」
「はーい、お待ちしまーす」
カラフルでいて味もすごくキュートと話題の当店自慢のそれを運ぶと、女の子達から歓声があがる。
デザートを任されるようになって少し経つけど
オーナー直伝の味は本当にすごい。
いや、センスも。
これは人気なわけだ、と最初に食べた時は舌鼓を打ったものだった。
私がオープニングスタッフとしてこのカフェに入った時、それはそれはもう全くの使い物にならなかった。
だけど宇宙一優しいオーナーが
「1からちゃんと教えていくからね」という言葉と熱い指導で何とか私をここまで育て上げてくれた。
「美味しかったです。また来ます！」
「ありがとうございます！お気をつけて」
大抵のお客様は“ ああ、もう幸せ ”って感じで帰っていかれる。
虜になってくれたのが、それを作った私には分かる。
そんな反応を頂けるようにもなって、一通りの自信はついたのだけど。
＿＿カランカラン、
木製のドアが開いてベルが鳴ると、
入ってきた人物を見て私以外の従業員が皆
「おかえりー」と口々に言った。
「ラウ、待って。暇なら手伝ってくれない？」
「あー無理。今日課題あるし」
「とか言って余裕なクセに！ほんっとケチな子！！」
オーナーの息子さんの、ラウールくん。
高校生とは思えない大人っぽい見た目の彼は
その身長のせいで少し小さくも見えるバッグを肩にかけたまま、オーナーにやたらぶっきらぼうにそう返す。
「学業優先ですから」と
ちょっと生意気に呟いた彼の近くを通ろうと往生していた私は彼と突然目がパチッと合ってしまった。
「あ…おかえり、…なさい」
私だけ言ってなかったなと思ってそんな風に絞り出した言葉は、何事もなかったようにふいっと顔を背けられてスルーされる。
私も気にしない素振りをして
彼の後ろの隙間を、1ミリも身体が触れないようにして通過した。
「…っぷはぁあーっ！！！」
なにあれ、怖いって！！！！
なんなの、一応私年上だよ…？
今の子ってアレかな、全然物怖じもせねば歳とか礼儀とかもはや知らぬ存ぜぬ、
何なら私のこと、うちのママが使ってやってんだー
感謝しろよあんぽんたんぐらいに思ってんのかな？とか色々考えちゃったりして。
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Haruno(プロフ) - シキさん» シキ様、お返事が遅くなってしまい申し訳ありません…🙇♀️🤍のお話気に入って頂けて良かったです🥹 (7月29日 19時) (
レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - mikuさん» miku様、お返事が大遅刻の大遅刻で大変申し訳ありません…今更…🙏🙇♀️最後まで読んでくださり本当に有難うございます…！そんな風に言って頂けて本当に嬉しい限りです🥹 (7月29日 19時) (レス) id: 7ace42d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - どのお話も最高にドキドキしました！特にラウのお話が好みすぎて…！もしよろしければ続きもみてみたいです！よろしくお願いします！ (2023年4月21日 17時) (レス) @page50 id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - 全部が最高でした！続編があったら読んでみたいです(_ _) (2022年11月5日 10時) (レス) @page48 id: 9190d456fa (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - みきさん» みき様、リクエストありがとうございます…！こっちも多分なんですが、ふっかさんのお話の方が長編化の可能性あるかもです…！あくまでかもなんですが（ ; ; ） (2021年9月5日 8時) (レス) id: c65c76f5bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno
| 作成日時：2021年8月12日 3時
