Love resume (ページ46)

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[Murakami ４] ページ46

そうだ、午後にはベッドが来るんだった

のんびりしてちゃいけなかった

色々気になるけど、とりあえず置いておいて、片付けを…

そう思って、身支度を整えてリビングへ

『えっ…』

いつもの土曜日ならテレビを見てるはずの子供たちが、部屋の片付けをしている

「ほら、これはいるやつなんか？」

どうやらパパの主導でベッドを置くための準備をしてるみたい

隆「なぁ侯人、これはまだ使うてるん？」

侯「まだ使うてるって…兄ちゃん、ヒトのもん勝手にいじらんといてよ」

隆「そんな事言うてたら、何も片付かんやん」

「隆人、そんな言い方せんでもいいやんか～、侯人、ちゃんとひとりで出来るな？」

侯「うん、出来る！」

「よっしゃ、頑張れ、隆人もありがとうな」

隆「うん」

普段、こんなやり取り見た事なかった…ちゃんとパパしてるんだね…信ちゃん

侯「あっ、ママ～、お部屋片付いてるでしょ？」

『うんうん、片付いてる』

隆「パパと頑張ってんで」

『ふたりとも頑張ったね』

誇らしげなふたり…大きくなったね…

「なぁ、あっちの部屋、片付けようや」

『あ、うん、そうだね』

そうだった…あの部屋が一番厄介なんだよね

パパの私物がほとんどのハズだから、へたに手を出せなくて

ふたりで物置と化した部屋に行くと

えっ、片付いてる？

『いつの間に…』

「ん？ここか？この前からちょっとずつな、処分したりしてたんやけど…」

『要るものだったんじゃないの？』

「ん～、よくよく考えたら今の俺には要らんもんばっかりやったわ」

【今の俺には…】か…そっか…そうだよね…

考え方も価値観も変わっていくって事よね

「なぁ、この辺りのもんはどうする？」

箱の中を見てみたら、独身時代に着ていた服

いつか着るかな…なんて思って取ってあったけど、いい機会だし捨てちゃおうかな

『処分しようかな』

「ん、わかった」

処分するために袋詰めし始めた信ちゃん

あっ、その服…初めてデートした時のだ…信ちゃんは覚えてないか…

あの頃と比べて信ちゃんと仲が悪くなったわけじゃないけど、あの頃みたいなドキドキって感じる事が減ってきてて

仕方ないよね、時が経てば関係性だって変わってくるものだし

恋人っていうより、家族だよね、今は…