【課外授業】赤羽業生誕祭その2【番外編】 ページ42
「柚羽ちゃんもケーキ買うの?ケーキとは別に何か買ったの?」
彼にとっては素朴な疑問なのだろう。
だけど私にとっては超ヒヤヒヤモノだ。
私が主犯なのに、私のせいでサプライズが意味を無くしたらどうしよう。
『こ、これは家族で食べるクリスマスケーキ!!!こっちは私が自分で食べるようなの!!!』
そう言えば赤羽くんはふっと笑いをこぼして
「さすが柚羽ちゃんだよね〜そんな食べると太るよ?」
なんともむかつく言葉を返してくれた。
『わ、私もう行くね!!!そろそろ、ほら、クリスマスパーティも始まるし!!!』
「え?一緒に行こーよ」
ご最もだ。確かにこの時間なら一緒にＥ組を目指しても何らおかしくない。
だけど、私たちがやるのはクリスマスパーティじゃない。
赤羽くんとは一緒にはいけない。
『私1回家帰ったりしなきゃいけないからさ、先いってるね!!!』
半分逃げるようにしてケーキ屋を去る。
お代金払い終わってて良かったよ…
早歩きのまま、Ｅ組までの道のりを急ぐ。
Ｅ組にたどり着けば、私の息は切れていた。
運動がどうのこうのじゃなくて、緊張からの開放で。
「Aさんおかえりなさい。どうしたの?大丈夫?」
渚くんが心配層に私の顔をのぞきこんでくれる。
あぁ、天使。
ケーキを悠くんに渡して、軽く身なりを整えれば、時刻はもう少しで18:50。
教室の電気を暗くして、それぞれ教室に散らばって待機。
私は昇降口付近で赤羽くんを待ち伏せ。
18:56。
少し遠くにさきほど見た赤紙が見える。
『赤羽くん遅いよーっ!!!教室暗くて怖いんだけど!!!みんなまだ来ないしさぁ…』
真っ暗な教室の方を見て、まだ誰も来てないことをアピールする。
赤羽くん鋭いからなぁ…下手な演技じゃすぐバレちゃう。
「寒いんだけど…」
『だから中早く入ろう!!!??』
赤羽くんの腕を引っ張って教室へと急かす。
『やば、手が悴んじゃってドア開かない…赤羽くん開けて』
「バカなの??手袋は??」
赤羽くんは呆れたようにため息を着くと、私の前に行きドアに手をかける。
私はその瞬間にポケットに手を忍ばせて…
ｶﾞﾗｯ
ﾊﾟﾝﾊﾞﾝﾊﾟﾝｯ!!!
「うわっ…な、なに!?」
「「「「「カルマ誕生日おめでとう!!」」」」」
赤羽くんはびっくりしたように目を見開いて固まる。
『やったぁ!!!サプライズ大成功だねっ!!!』
「あーもう。ぜんぶ柚羽ちゃんの仕業…??クリスマスパーティなんじゃなかったの??」
呆れたようにこちらを睨む赤羽くん。
心做しか少し嬉しそうに見える｡
【課外授業】赤羽業生誕祭その3【番外編】→←【課外授業】赤羽業生誕祭【番外編】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 65人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柊 - 宣戦布告した渚が可愛すぎて涙がでます。でも、一番好きなのはカルマ君です。 (2015年4月5日 1時) (
レス) id: 64b128a3e3 (このIDを非表示/違反報告)
ナオ - うーむ...。(~_~;)修学旅行編大変な予感がする...(^_^;)応援してるよ〜！更新頑張ってね！（≧∇≦） (2015年3月27日 23時) (レス) id: 67c0eab8f8 (このIDを非表示/違反報告)
柚鈴稀(プロフ) - ナオさん» ううん…まだ決めてなーい (2015年3月24日 20時) (レス) id: d06c12a845 (このIDを非表示/違反報告)
ナオ - ありがとう〜！じゃあ早速質問（笑）誰落ちにするか決めた？ (2015年3月23日 21時) (レス) id: 67c0eab8f8 (このIDを非表示/違反報告)
柚鈴稀(プロフ) - ナオさん» コメントありがとうございます!!友達希望ありがとうございます!!宜しくお願いします!!こちらもタメで大丈夫ですよ!! (2015年3月23日 7時) (レス) id: d06c12a845 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
