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柴田母「でも、まるみはそんな難関の名門校じゃなくていいんです!あの子に合った分相応の学校に行ってくれればいいと思ってます」


黒木「そうですか」


柴田母「不登校のあの子がこうやってこちらの塾には毎日通ってくれています...だから、あまり無理をさせたくないと思ってます」


黒木「お母様のお気持ちは受け止めました。まるみさんにとって最善の策を考えましょう」


柴田母「ありがとうございます」




黒木先生の言葉にお母様は嬉しそうな顔を見せた




黒木「ご家庭でのまるみさんの様子が伺えて良かったです。まるみさんはΩに上がって以来、クラスでも友達ができて生き生きしている印象でしたので」


柴田母「友達...?」


黒木「はい」


柴田母「そうなんですか?」


佐倉「授業も休み時間もいつもその子と一緒で、とっても仲良くされています」


柴田母「あの子にお友達なんて...そうでしたか...すいません...」




気付けばお母様は涙を流していた




黒木「環境の変化は良いことばかりではなく、精神的負担が(かさ)むのも事実です」


柴田母「はい...」


黒木「お母様に弱音を吐いたことも成長の一つ、そうお考えになってみてはいかがでしょうか?

もう少し様子を見させていただいてもいいですか?ご安心ください、私たちがしっかりサポートいたしますので」


柴田母「はい...お願いいたします」




お母様の帰り際、黒木先生は「これをまるみさんに」と何か資料のようなものを渡していた


面談室の机を直していると黒木先生が言った




黒木「中学受験は本人よりも親の方が先に根を上げます。子供は大人が思っているよりタフなものです

ですが、この夏合宿で理科社会は遊び感覚で覚え算数の難問を鼻歌交じりで解く...あの直江樹里の天才っぷりに打ちのめされたのも、また事実でしょう」


佐倉「柴田さん...このまま直江さんから離れていくんでしょうか...?」


黒木「秘策があります」


佐倉「えっ?」




その秘策とは...?


黒木先生は翌日、Ωクラスだけ席順を指定した

.→←side 佐倉



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作者名:愛音 | 作成日時:2021年11月28日 21時

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