二月の勝者-絶対合格の教室-【3】 (ページ3)

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side 桂

授業を終えてAクラスの生徒に‶Ωクラス選抜テストのお知らせ″を配布すると反応は様々だった

大友「何これ！」

田中「いいねぇ、リベンジだ！」

三好「こんなの親に知られたら返ってマズくね？」

伊達「ぜってぇΩ行くぞ！」

やる気に満ち溢れる子たちに対してRクラスから昇格してきた三浦くんと加藤くんは呆気にとられ、上杉くんと柴田さんはどこか興味がなさそうだった

side 佐倉

全ての授業が終了した講師室、話題は相変らず選抜テストのことだった

橘「だけどさ、うちは本来中堅校狙いの塾だぞ？ルトワックみたいに塾でトップクラスに入ることに子供たちが燃えるとは思えないけど...」

桂「そうでもないみたい。Aクラスで結構みんなの話題になってた」

佐倉「選抜テストは任意なんですよね？受けない生徒もいるんじゃないですか？」

木村「柴田まるみとか？」

桂「まぁあの子はねぇ...」

佐倉「えっ？どうしてですか？」

桂「成績もそこそこ良くて安定してんだけど、何かこう...こだわりがないというか、受験に夢を持ってないというか」

佐倉「そうなんですね...」

桂「それにあの子、学校行ってないの。いわゆる不登校っていうやつ？まぁ塾に来て勉強してくれてるだけで親御さんも安心してる」

佐倉「はぁ...」

桂「書いてあるわよ、塾生管理ファイルにも」

佐倉「すみません、うちの子たちのしか見てませんでした」

桂「佐倉先生も夏期講習ではAクラスの授業も持ってもらうだろうし、うちの子たちもよろしくね？」

佐倉「はい」