. ページ2
.
黒木「その心配は無用でしょう」
うわっ、また黒木先生...いつも急に登場してくるんだから...
黒木「万が一クレームをつけられても1点刻みの点数表を突きつければ親御さんたちは逆に黙ります。これ以上はっきりした結果はありませんから
入試では努力や頑張りは評価されません。中学受験は全て点数評価です
ここでは目に見えないもので子供を評価することは本人のためにもなりません。桂先生」
桂「はい」
黒木「AクラスからΩ昇格が一人もいなかったと落胆されておりましたが、学力アップ対策についてはどうお考えですか?」
桂「はい。伸び悩んでいる子供には5年生のテキストを使って宿題を出し、もう一度基礎をおさらいさせるつもりです」
黒木「さすがです」
桂「ええ、ですがこの方法だとこれまた親御さんからクレームを招く可能性があります。「うちの子は5年生レベルなんですか?さらに遅れを取りやしませんか?」と」
黒木「さすがです」
桂「ええ」
黒木「そこで、です。夏期講習の期間中に特別テストを実施することにします」
「「え?」」
黒木「森先生、先ほどお願いした紙を」
森「はい」
森先生によって講師全員に配布された紙、その紙について黒木先生は説明を始めた
黒木「Ωクラス選抜テストです。このテストの合格者は特別にΩクラスへ昇格させます
そしてテストは5年生のテキストから出題すると大々的に告知します。そうすれば否が応でも子供たちは5年基礎問題を猛勉強します
Ωクラスに上がるためなら、と親からのクレームも来ない」
桂「さすがです」
あれ、桂先生いつの間に黒木派に?
全員の視線が集中し、桂先生は慌てて謝罪した
黒木「定員は最大で3名、Ωクラス編入チャンスという餌を大いに撒き散らすんです」
出た、黒木先生の悪い顔...
Ωクラス編入チャンス、かぁ...
409人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:愛音 | 作成日時:2021年11月28日 21時