#5/塾では道徳は教えません! ページ1
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side 黒木
仕事に向かう前に声をかけてきた男性_五十嵐さんに提案されたのは新設される学校への入学希望者を是非桜花から、ということだった
黒木「とても興味深いお話ですね」
五十嵐「そう言っていただけますと」
黒木「少しお時間頂けますでしょうか」
五十嵐「はい、そういうことでしたら」
繁華街でタクシーを止めてもらい彼と一礼を交わして桜花に足を運んだ
side 佐倉
中学入試まで231日となった6月15日
先日のクラス分けテストを踏まえて新しいクラスが廊下には掲示されていた
三浦「あっ、上がった!」
偏差値40だった三浦佑星くんは偏差値52まで上がり、RクラスからAクラスに昇格
加藤「僕もAクラスに上がってる!」
偏差値39だった加藤匠くん、偏差値50まで上がりこちらもAクラスに昇格
「「やったぁ!!」」
大内「どうしよう、ママに叱られる...」
Aクラスだった大内礼央さんは残念ながらRクラスに降格
伊達「おっしゃ、Aクラスキープ!」
北条「あぁ、Ωへの道は遠い...」
福島「あぁ、やっちゃった...」
こちらの福島圭くんもAクラスからRクラスに降格...
木村「福島圭なんて1点差でR落ちだもんなぁ」
森「シビアですね...」
橘「クラス落ちしたヤツら可哀想で見てんの辛いよ...」
木村「おっ、前田花恋登場。さすが女王様の貫禄、全くの憂いなし。スルーですね」
桂「そりゃあの子はねぇ...」
木村「おっとその宿敵、島津順が現れました!」
島津くんはちょっとだけクラス表を眺めると再び足を進めた
木村「あっ、やはりあっさり立ち去りました!」
橘「もう止めとけ?実況中継、感じ悪〜い」
木村「すいません」
桂「結局うちのAクラスからΩに上がった生徒は一人もいないってことだもんな...」
木村「あっ、森先生。クレームの電話、そろそろ鳴り始めますよ」
森「あ、はい!」
佐倉「何ですか?クレームって」
木村「クラス替えの、」
桂「クラス替えの直後はね、電話が鳴りやまないのよ。「うちの子あんなに頑張ってるのにどうしてクラス上がらないんですか?」とかって」
佐倉「あぁー...」
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作者名:愛音 | 作成日時:2021年11月28日 21時