Night Doctor ナイト・ドクター【3】 (ページ14)

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ー第五話ーページ14

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side 朝倉

買い出しジャンケンに負けて渋々寮を出ると、玄関先には封筒片手にどこか様子のおかしい先輩がいた

「先輩？何してるんですか？」

私の問いに先輩は持っていた封筒を背中に隠した。

「別に」

冷たく言い放って玄関を抜けようとする先輩に私は咄嗟に嘘をついた

「...あ、ゴキブリ！」

「...あ？」

隙をついて私は隠し持っていた封筒を奪い取った。

先輩が持っていた封筒の送り主は東京地方裁判所だった

「...これ、どういうことですか？

もしかして先輩、訴えられてるんですか？」

「お前には関係ないだろ」

私の心配を他所に先輩は封筒を奪い返し、寮に戻った。

一体先輩は何を抱えてるんだろう...

side A

夜の救命、何か成瀬さんの機嫌が...悪い

「腸閉塞の小池さん、経過どうなりました？」

「カルテ見ろ」

美月さんの問いにいつもなら答えるのに何だか突き放すようにそう言った成瀬さん。

「あららー？ねぇ、2人何かあったの？」

「え？」

『寮では普通なの？』

「さぁ...」

隣の備品倉庫から二人の様子を観察しているとホットラインが鳴った。

2人に何があったか、聞くなら仕事を終えてからにして...今は働くかぁ。