【閉所と束縛】 ページ11
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side 翠
ケーキバイキングを楽しんでいると隣のテーブルに女性が腰を下ろした
松戸「久しぶり」
翠「確か昨日もお会いしたと思いますけど?」
松戸「ここで会うのは久しぶり、って言ったのよ」
まぁ、分かりづらい...
翠「7年ぶりです」
松戸「昔捜査で行き詰った時、ここでよくあなたの意見を聞いたわね
FBIラボに行くということは当然飛行機に乗るわけだけど、閉所恐怖症は相変らず?乗れるの?」
翠「どうかな...広さは関係ないから。私が閉所だと思ったところが閉所なの」
松戸「STを辞めたくなった理由は?」
翠「言う必要あるかしら?」
松戸「...束縛されるから
あなたは今のSTも閉所だと思い込んでいる。でも百合根警部は束縛なんてしていない
あなたやSTのメンバーに期待しているだけ。...かつての私と同じ」
...なーんだ、わかってるんじゃない。
翠「何、それが言いたかっただけ?」
松戸「あなたはその期待から逃げたいだけ」
翠「私にSTを続けさせたいの?辞めさせたいの?どっち?」
松戸「何を言っても聞かないでしょ?」
そう言うと松戸理事官は残ったケーキのプレートを私のテーブルに置いた
松戸「でもSTがあなたの言う閉所なのか、よく考えてみて?」
そう言って彼女は店を後にした。
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作者名:愛音 | 作成日時:2021年4月25日 12時