【真犯人は...】 ページ47
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side A
広塚のDNA鑑定の結果、やっぱり犯人のものとは一致しなかった。
やっぱり広塚は犯人じゃないか...
百合根「病理の結果もやはり皮膚がんを示していますね...
そこで皮膚がん患者について調べてきました。まずは顔色ですが...」
待って、キャップ
私たち一応医師免許持ってるんだけど?
「「釈迦に説法する気?(か?)」」
お兄ちゃんとキャップが取っ組み合いのけんかをしていると青ちゃんがやって来た
青山「イチャイチャしてるところ申し訳ないんだけど」
百合根「イチャイチャ?」
赤城「イチャイチャ?してない、するわけない。そんな目で見るな」
お兄ちゃんソッチだったんだ...キャップのこと...
「お兄ちゃん、不自然なまでに過剰反応だよ」
青山「だね。まぁそれはいいんだけどさ...大畑アキオの小説を改めて分析した
シリアスな作風のデビュー作『千手観音物語』は広塚が書き、コミカルな作風の2作目『アップデートが終わらない』は山田が書いた。
3作目以降シリアス、コミカルと2つの人格が交互に書いている
でもあることに気が付いた。
シリアス大畑、つまり広塚が書いたと思われる5作目の『帰ってきた桃太郎。でもおじいさんが行方不明』から様子がおかしい」
いや待て...様子がおかしいよりも前にタイトルが奇妙過ぎて話が頭に入ってこない...
百合根「様子がおかしい?」
青山「ほら見て?広塚はデビュー作を平仮名で「こと」「とき」「ほう」と書いている。
でも5作目からは漢字で「事」「時」「方」と書いていた。
ここからわかることはつまり、5作目以降シリアス大畑が書くべき作品の作者が広塚から別人に変わった」
「それって...3人目の大畑アキオがいる、ってこと?そしてそいつが真犯人...」
青山「さっすがA、そういうこと」
「だとしたら3人目の大畑アキオは誰...?」
青山「『帰ってきた桃太郎。でもおじいさんが行方不明』はおじいさんが末期のがんに侵されている描写がある」
末期のがん...末期の皮膚がん!
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作者名:愛音 | 作成日時:2021年3月28日 16時