青のSPー学校内警察・嶋田隆平ー【3】 (ページ9)

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【様子見】ページ9

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side 木島

職務を終えて私は教育委員会に例の報告をしに足を運んでいた

「スクールポリスの嶋田隆平ですが、昨年の音楽教師の事故死の件を調べるために

赤嶺中に来たようです」

「...ありましたかね？そんなこと」

「えぇ」

知らないはずはない...はずだ

「で、その件を調べるために彼はスクールポリスになった...と」

「そのようです」

「そうですか」

「ええ」

...え、それだけ？

「それで？それだけですか？」

「いやあの...誰か別の人間に代えるというのはいかかでしょう？」

「嶋田くんを外して別の人間を？」

「はい。嶋田隆平がうちに来た理由は本来のスクールポリスの導入目的と大きくかけ離れています！」

尾崎さんは何も言わずジッと私の顔を見た

...え、聞こえてます？

「交代の必要はないでしょう。彼の目的はどうあれ、スクールポリスとしては機能しています」

「いや、しかし...」

「スクールポリス制度に対し、各所からさまざまな声が賛否入り乱れ届いています。

この制度を根付かせるためには賛成の意見で埋め尽くす必要がある

今、波風は立てない方いい」

尾崎さんは私にスクールポリス制度に対するアンケートをまとめた資料を渡した

「それとも...小川香里の件を探られて何か問題が？彼女は事故死でしょう？」

「...はい」

「もう少し様子を見ましょう」

名目上は‶事故死″だがこちらには探られては困ることがある

教育委員長が使えないのではやはり私が守り抜くしかないようだ...

side 市原

塾が終わって友達と別れ、人気のない路地を一人で歩いていると

いきなり視界が真っ暗になった

「うっ...！」

何か布のようなものを被されひたすら殴られ続けた

「うわっ！痛っ！うっ...」

踏みつけられ、でも誰にやられているのかわからない

それでも布の透き間から見えた腕は黒かった

間違いない、アイツだ...