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【医者は神じゃない】 ページ41

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緋山side




ヘリのミッションを終えて翔北に戻る途中の機内で




まだ飯田さんに告知が出来ていないことを三井先生に相談した。




三井「まだ告知が出来ていない?」




緋山「はい、」




三井「長引かせても意味はないし、誤魔化しても不信感を抱く


戻ったらさっさと言いなさい、」




それが出来たら苦労しないのよ、こっちは...




黙り込んだ私に三井先生はため息をついて続けた。




三井「患者をきっちり病に向き合わすのも、医者の仕事よ」




翔北について原因不明の吐血を起こした患者の検査結果を聞く




結果は異常なし、




頭を悩ませるドクターに『脳外も暇じゃない、』と相談室を出た西条先生を追いかけた。




緋山「西条先生、昨日の脊髄損傷の患者さんなんですけど...」




西条「あぁ、あの若い子な。どうした、」




緋山「損傷した個所の圧迫を取り除くオペで、少しでも機能回復できないでしょうか?」




西条「出来るならやってるよ。あの子の損傷個所は中枢神経だ、


出来ることはない」




緋山「でも、アメリカの文献では...」




そう言おうとした私を西条先生は遮った。




西条「お前ら医学ってもんが万能だと思ってんじゃないのか?


冗談じゃない。医者は神じゃない、出来ることなんてたかが知れてる


世の中には理不尽だろうが何だろうが、成す術もなく受け入れることしかない


ことがあることを知るべきだ。


患者も、医者もな」




そう言い残して西条先生は立ち去った。




冴島side




点滴を終えた藤川先生の母親を玄関まで見送っていた。




藤川母「返ってご厄介になりまして...」




そう言って彼女は頭を下げた




冴島「本当に病室には行かれなくていいんですか?」




藤川母「えぇ...こんなことがわかったらまた怒られちゃう、


私には威張るんですよ、あの子」




『それじゃあ、』と立ち去る彼女を私は呼び止めた




冴島「藤川さん、


親に心配されて本気で怒る子どもは居ませんよ、」




私も、そうだったから...

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作者名:愛音 | 作成日時:2020年7月4日 12時

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