あ、その曲作ったの私です。

STORY35 ページ37

.


「おいし…い」


食べてて思うけど、

キスマイのメンバーが作った

サンドイッチ食べてるって

贅沢すぎる…



.



きゅうりとハムとレタスが入った

カラフルなサンドイッチ。


キスブサでも料理系で1位をたくさん

取ってただけあってとても美味しい。



.



毎日朝ごはん作るとか言っといて

全然作れてない。


みんなは全然気にしなくていいから！

って言ってくれるけど

何だか申し訳ない。



もうダメだ、今日は涙腺緩すぎ。

また涙出てきた…



.




ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ…

静かなリビングに響き渡る着信音と

表示された永瀬廉の文字。


「…タイミング悪すぎ」


絶対涙声じゃん。


私はバレないように

なるべく明るい声で電話に出た。



「もしもしー！」

永瀬「A！おはよ！

今度ジン達の曲作るんやって？」


ん？何で伝わってるんだっけ？


「なんで知ってるの？」

永瀬「ジンから聞いたん！」

「でもまだデモも送ってないから

採用されるかは分かんないよ？」



“Aなら大丈夫やろ！”

と、笑って言う廉くん。



そう言ってくれるのは嬉しいけど

まだ納得のいくメロディーが

浮かんでいない状態なんだよね、



「…そうかなぁ」

永瀬「…A泣いてた？」



心臓がドクンと跳ねた。

ば、バレた？


「え、映画感動してさ〜」


必死に誤魔化す私。


永瀬「んな、無理せんでええよ」

「ははっ、大丈夫だって」

永瀬「今からそっち行こか？」


そっち…って…


「あ！！」

永瀬「え！？」


廉くんにキスマイと合宿してる事言ってない、

これって誰にも言っちゃいけないやつかな？

ジャニーズなら大丈夫？


サエコにも合宿のことは言ってないし…



「や！ホントに大丈夫！

マジで映画だから！」


言っちゃダメだったら怖いから

黙っておく事にした。



永瀬「あ？ホンマやんな？絶対？」

「うんうんうん」

永瀬「…まぁ、ならええけど」



渋々納得してくれた様子。



「ありがと、廉くん」

永瀬「なんかあったらすぐ駆けつける」


ホントにカッコイイこと言うねぇ…


「はいはい、頼らせて頂きます」

永瀬「よろしい」



焦ったお陰で涙は乾いてしまった。


「じゃあ仕事に戻るね！」

永瀬「ん、頑張れよ」


何か元気出たかも。

ありがとう廉くん。



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