あ、その曲作ったの私です。

STORY33 #新たな依頼 ページ35

サエコ「今日も仕事？あんたも大変ね、」

「まぁね〜今は楽しいから大丈夫だけど」


サエコにはJ事務所に移籍した事を伝えた。


小さい頃からずっと一緒にいる親友。


恋愛や人間関係などの相談は何でもサエコ。



「ん、次で降りる」

サエコ「うん！」



次の駅で降りて事務所に向かう。



.



「お疲れ様です！」

『お疲れー！新しい依頼来てるよ！』

「ホントですか！」


事務所の偉い人が手招きして

私を会議室に呼んだ。


『これなんだけどどう？』


ホチキス止めされた資料が渡される。



.



「…Jrの人気グループPrince」



資料には3人のプロフィール、

曲のおおまかなイメージ、

締切日時が書かれていた。



『キスマイのと同時進行になるけど…』


“どう？受ける？”と念入りに聞かれる。



.



確かにこれを受ければハードになる。

でもデモを作って送るだけ送ってみよう。


私はそう決心して

「受けてみます！！」

とキッパリ言った。



.



.



それから私は部屋にこもって作曲して

編集して…また新しいのを考えたりを

繰り返し、作曲に没頭した。



「うわ、もうこんな時間」



最近は寝るのが3時過ぎる事が多い。



「水飲みに行こ…」



夜ご飯も食べてない。

生活リズム崩れすぎ。



階段を降りると丁度宏くんが帰ってきた。



「わ、おかえり。遅かったね」

北山 「ちょ、それこっちのセリフ」


宏くんが目を丸くして言った。


「え？」

北山 「何でまだ起きてんの」

「いやー、新しい仕事貰っちゃって」

北山 「それはいい事だけど早く寝なさい」

「んー…寝るよ〜、その前にお水…」


“まったく…”と言いながら

わざわざ宏くんは水をくんでくれた。


北山 「ほら、」

「ありがとう」

北山 「無理すんなよ」

「大丈夫、風邪とかは引かないから！」



昔から体は丈夫で熱は6年くらい出してない。

お腹は弱いけど。



北山 「でも油断してっと引くからな？」

「ふーん、じゃあ寝る」

北山 「ん、お休み」

「宏くんも寝る？」


宏くんもすぐ寝る？

って意味だったんだけど…



北山 「へ？一緒に？」


勘違いされました。


「違うわ！！！」

北山 「なんだ、風呂入ったら寝るよ」

「おやすみなさーい」



宏くんに背中を押されながら階段を上り

部屋に入った。



そろそろマジで寝なきゃ。


このハードスケジュールは

いつまで続くのかな、


でも頑張るしかない。

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