【wrwrd】我々カレシ【短編集】

ビョーキのカノジョ kr.Ver（ﾘｸ） ページ32

麻、薬はいけません。
ドラッグはいけません。

世間はそう言うけど、実際、麻、薬もドラッグも、みんなが飲んでるロキソニンや葛根湯と同じ、クスリなんだ。

誰かにとっては命の綱であることは間違いない。

僕の彼女そうだ。

とても厄介な、躁鬱という病気で、明るい時は馬鹿みたいに明るく、暗い時は今にも命をたちそうなほど沈む。

しかし、躁鬱になった原因は多くの原因であるストレスではなく。

薬、物投与によるものだった。

昔は子供を使って麻、薬の実験をする輩も多かった。

ダウン系、アップ系のドラッグを取り続けたことで、気分が落ち着きなく上がり続け下がり続ける。
分かりやすくいえばトランポリンのような感じ。

可哀想なことに彼女は痛みや一部の色や音が感じれない。

そんな彼女を付きっきりで見るのは大変ではあるが苦ではなかった。

「A、クスリの時間だよ。」

「はーい、クラレ。｣

彼女には麻、薬ギリギリの気分を向上させる薬を毎日2回飲ませる。

理想としては鬱の状態を無くして、明るい自分デフォとして認識させることだからだ。

だけどこの薬にも依存性はある。だけど飲み続ければ彼女が死のうなんて考えなくなる。

僕はクスリを与え続けた。


「しっかりとクスリを飲むんだよ。じゃあ僕は行ってくるね。」

いつもつきっきりの僕だけど今日だけは離れなくては行けなかった。朝の分はのんだけど夜の分は1人で飲まなければならない。

禁断症状が軽く出るから飲まないって選択肢は無いと思うけど
なんとなく不安だった。



用事を終えて、家に戻ると。
彼女は倒れていた。薬を見れば手付かずで、
いきも荒くしていた。禁断症状だ。

ひゅひゅと浅い呼吸を繰り返す君に僕は焦燥を隠しえなかった。

「なんでクスリを飲まなかったんだ！なんで」

呼吸が浅い彼女は一つ一つ言葉を紡いだ

「くら、れ。わたし、きづいた、の。クスリに頼っ、て、きぶん、をあんていさせ、ても。それはいみがない、んだって。だからね、くられ、私は、くすりなしで、あなたの隣にいたいの」

彼女の言葉に、自分の愚かさをくいた。

そうだ、薬の恐ろしさを知ってる僕が、彼女が今凌ぐためだけに彼女の命を軽視した。許されないことだ。

誰よりも知っていたはずだ。薬で守れるのは"今"だけだと。

悔しくて悔しくて僕は泣いた。彼女が許してくれるまで、僕はあなたのクスリとなるべきだ。
恋なんてスピリチュアルな非科学的な。鬱病の特効薬に

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