13話 ページ13
「百ねえ何してるの？」
「これか、今は新年大会の出場舎房を決めているんだ」
「もうそんな季節かあ...」
Aがここに来てから幾度目かの新年大会。
初めて見たときは世間や南波の人たちについても知らないことだらけでやたら右往左往していた記憶がある。
「13舎に大きな風呂ができたりもしたな」
「ああ、1房の」
「2舎との鏡開きが壮絶だったな...」
そこから、その頃のAは...と百子のAマシンガントークがしばらく炸裂した。
「はっ！すまないAのこととなるとどうしてもな...
頼み事があるんだが引き受けてくれないだろうか」
「いいよ、何すればいい？」
百子の体裁の為にAが勝手に気遣って言わないがAもここでは雑務等をこなしてはいる。
(私は百ねえのお手伝いができて嬉しいけど、事実はどうあれ口出しする輩もいたりするしね)
「...うん、じゃあ放送部と3舎に持っていくね」
「すまないな、今少し立て込んでいて
今度ケーキでも買ってこよう」
このように百子の溺愛と甘やかしにより、栄養失調ギリギリで背も低く痩せて棒きれのようだったAも今ではすっかり綺麗な美少女となっている。
背が若干同年代と比べて低いことを気にしていたりもする。
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「えっと、まず放送部...」
「いらっしゃーい、Aちゃん♪」
入り口の前で声をかけようとすると、一声三鶴が後ろから両肩を軽く叩いてきた。
「みっちゃん...！びっくりした」
「その割にはいつもの無表情だねえ、スマイルスマイルー♪」
ぷにぷにと頬をつつくことはされるがままに、百子に頼まれていた書類を三鶴に手渡す。
「...ちゃんとお仕事、してる？」
「えー、ナニソレ俺がいっつもお仕事してないみたいじゃーん！」
「神出鬼没...いつでもどこにでもいる...」
「みっちゃんに知らないことはないよーん♪」
おちゃらけて言う三鶴がAの頭をぽんぽんと撫でる。
「いつもありがとね、Aちゃん」
「ん...」
コクリと頷いて足早に次の舎へ急ぐ。
本部からモノレールで揺られて、やっと着く頃には昼前になっていた。
「相変わらずここ...広い...」
モノレールに揺られすぎてクラクラする頭をグッと押さえて3舎の看守室へ向かう。
その途中に、大きなガラス越しに囚人二人が話しかけてきた。
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みか(プロフ) - はじめまして！作品読ませて頂きました！続き楽しみにしてます！ (2022年7月31日 20時) (
レス) id: 38ff0084b8 (このIDを非表示/違反報告)
SS YT(プロフ) - 星猫さん» めちゃめちゃに嬉しいお申し出なのですが…私今の時期受験期でしてあまりこちらに時間を割けないのです…この作品は書き溜めてあったものを毎日夜この時間帯に公開しにきているだけなのです。とても嬉しかったです。もしよろしければですが、また春頃お声かけください。 (2021年2月5日 23時) (レス) id: 876e5ee057 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 一緒に合作しませんか？ (2021年2月5日 20時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SS YT | 作成日時：2019年9月18日 23時
