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あの場から、俺たちは少し離れた所にある公園のベンチに腰掛けた。
三人がけのベンチの一つ目と三つ目に座り、空いた距離はきっと、時間の流れと共に生まれたものだろう
『聞いたよ。今はヨロズヤをやってるんだって?』
『まァな』
『ちなみにヨロズヤって?』
興味を示すように俺を見てくるAに、何でも屋だと教えた
少し見栄を張り、この間は用心棒をしたことを話すが、実際は婆さんの買い物の荷物持ちである
『お前は?』
『私はー……攘夷浪士、かな』
攘夷浪士。しかしヅラからはそんな話を一切聞いていない。それはもしかして……
『お前……まさか……』
『うん。そのまさかかな?今は晋ちゃんの所にいるの』
懐かしい、あの厨二病の可愛らしいあだ名。呼んでいるのは彼女だけであり、それを咎めもしないのは俺にとっては七不思議の一つである
『高杉のところか』
『そう。……あ、小太郎は元気?最近会った?辰馬にも』
高杉、という単語に気を取られ反応が遅れるがどもりながらも喉から声を出す
『あ、あァ、会ったよ。二人ともうぜーくらい元気』
あの二人に限って元気じゃないなんてある筈がないね、なんて笑うAを横目に見る
やっぱコイツは……、と俺の中には一つの考えが浮かんだ
『銀ちゃんは、自由でよかったよ』
『自由?』
いきなりどうしたと思い、聞き返すがAはただ笑っている
『お前は自由じゃねーのかよ』
『私は自由だよ。自由になった』
なった、と過去形で話すところに引っかかる。どういうことか聞こうと思ったが、Aは身体を伸ばし始めた
『じゃあ銀ちゃん、またね』
身体と共に伸びた声で笑い、立ち上がるのに続けばヒラヒラと手を振ってくる
そのまま俺に背を向け、彼女は俺とは逆方向の道を歩み出した
歩いていれば、昔の記憶が瞼の裏に映し出される
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ハル(プロフ) - 雪之吹雪神姫さん» いい、です。よいの砕けた言い方です。よいは色んな漢字があるのですが、攘夷浪士の俺に関わるのは世では善か悪か、といった意味も込めて善い、という漢字を当てはめさせてもらいました。 (2015年12月20日 14時) (レス) id: 74bf78ff90 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 雪之吹雪神姫さん» 尽くした、で合ってます。手紙はバレないように試行錯誤尽くして隠した。と言う意味で手紙はバレないように尽くした、と書きました。 (2015年12月20日 14時) (レス) id: 74bf78ff90 (このIDを非表示/違反報告)
雪之吹雪神姫(プロフ) - 善いこれ何て読むんですか? (2015年12月20日 6時) (レス) id: 6aebb63daf (このIDを非表示/違反報告)
雪之吹雪神姫(プロフ) - 尽くした=隠したでは? (2015年12月20日 6時) (レス) id: 6aebb63daf (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 四葉さん» 嬉しいです!ありがとうございます(^^) (2015年12月12日 20時) (レス) id: 74bf78ff90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作成日時:2015年12月2日 16時