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雲間に隠れた月を撮る。その隙間から射し込む月光は霞んでおり、まるで自分の心を映しているようだと、銀時は失笑した
夢中になろうとして何枚もシャッターを切るが、どれも満足のいく出来ではなかった為、自分自身に呆れているような深い息を吐く
そのまま立っていた芝の上に寝転び、仰向けの姿勢でただ空を見上げる
ふと、彼は隣に目線だけを向けたが、そこには誰もいない
ここに彼は一人で来たから当たり前であるはずなのだ。でも何故か、銀時は存在を確認してしまったのであった
自分を嘲笑する長嘆息を口から漏らし、目を瞑って横になる。しかしどうも寝付きが悪く、彼は何度も寝返りを繰り返す
銀時の頭は、Aのことでいっぱいだった。
あの日、彼女が呟いた「変わった」という言葉。己は変わっていないと思っていた彼だが、人に言われてしまうとそうなのではないかと考えてしまう
『俺のどこが変わったってんだよ……』
彼女のように呟いた声は、夜の深さによって消されていく
誰にも届かない言葉は、彼の中にのみ宙ぶらりんと居続けた
レンズを空に向け、数枚切る。
無心でそのまま覗き込む彼の瞼の裏に、彼女、Aとの思い出が映り込んだ
あれは、彼女と別れた日と同じくらい、真ん丸とした満月の夜のこと
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さざんか(プロフ) - 更新お疲れ様でした…!そして素敵な作品を本当にありがとうございました!涙が出てきちゃう程良いお話で、凄く忘がたい作品になりました。完結から長らく経ってしまいましたが、出会えて良かったと心から思います。本当にありがとうございました。 (2022年3月13日 3時) (レス) id: 20c7caba78 (このIDを非表示/違反報告)
今日花 - とても良い作品でした。神威が不器用な、けれど優しいところに惹き付けられました。最後は結婚という結果で思わず笑みが溢れます。心に残る作品でした。 (2017年9月19日 18時) (レス) id: 53c7e05c46 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ななさん» ありがとうございます! 大好きとは、勿体無いお言葉!! 神威は難しくて苦戦していましたが、ななさんにそう言ってもらえたので、そんな苦悩は吹き飛びました! コメントと閲覧、本当にありがとうございます( ´ ∀`) (2017年8月12日 10時) (レス) id: 30ed3dcdf9 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 完結おめでとうございます!!とても面白くて素敵なこの小説、大好きです^^これからも頑張ってください!応援しています! (2017年8月6日 1時) (レス) id: f0f39f84a9 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - RTtk46NmHahsgrzさん» ありがとうございます! こちらの作品、悩みに悩んで進めて行った作品なので、そう言ってもらえてとても嬉しいです。いつかまた、読み返してくださるとありがたいです^^ 他の作品も、もし良ければ読んでほしいです! また好きになってくださいな!! (2017年8月4日 10時) (レス) id: 731ff239df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2017年6月19日 20時