初恋と山茶花 ページ28
藤原「実はね、茶織は裕太君のこと好きだったんだ。でも茶織は鈍感だから、その好きっていう自分の気持ちに全く気付いてなくてね……。
俺、実は結婚する3、4年前からサザンカによく行ってて。
たまたまその時勤務してた病院が近くだったから。
俺は行く度に茶織に惹かれていってて、カウンターでよく話してたんだ
その中でもよく裕太君が登場してきててね、話聞いてる感じじゃ茶織は裕太君に惹かれてるなーって。
ある日はね、『裕ちゃんに貰ったの〜!』って小指にはめられたシロツメクサの指輪を俺に見せてきたんだよ?すごく嬉しそうにね。
それで俺は焦ってさ
君が茶織に本気なことも、茶織が君に惹かれつつあることも知ってたから。
そして、君がデビューが決まったら本当に茶織に告白するであろうことも、俺は気付いてた。
だから急いで結婚を申し込んで、幸いにも俺たちは結ばれた
…………まさかキスマイのデビュー決定のタイミングと重なるなんて、思ってもみなかったけどね。
ましてやマスターに結婚の報告をしてる時に君が来るなんて……………………。」
玉森「………………そうだったんですね。」
藤原「……………………茶織は、裕太君と結婚してた方が幸せだったかもしれない」
玉森「……何でですか?
さっちゃん、幸せだったと思いますよ。だって、病室に二人の写真飾ってあったし」
藤原「………………僕にはあんなことできないよ。」
そういう藤原さんの目線の先には、たくさんの山茶花があった
藤原「………………俺には昔から勉強しかなかった。だから君みたいに人脈も無ければ機転もきかない。
茶織の喜ぶことも出来ない俺は、本当につまらない男だよ
俺は茶織に何が出来たんだろう……」
玉森「……………………いいえ、さっちゃんには藤原さんが必要だったと思います。
まず僕の職業的に今頃結婚出来てたか分からないし、辛い闘病生活でも傍にいれたか分からない。
お医者さんの藤原さんだから、出来たこともたくさんあると思いますよ
…………それに、さっちゃんは好きじゃない人と結婚するような人じゃありませんから」
藤原「…………そうかな、そうだといいんだけどね」
きっとそうだよ
だって遺影のさっちゃん、あんなに幸せそうな笑顔なんだもん
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あいたま(プロフ) - 美紀さん» ありがとヾ(o゚ω゚o)ノ゙ (2018年10月1日 18時) (レス) id: d4cdafe5e0 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでと (2018年9月26日 13時) (レス) id: 9b074a0665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あいたま | 作成日時:2018年9月22日 2時