初恋と山茶花 ページ26
そのあと仕事の入りが早まって
本当はすぐにさっちゃんのところ行きたかったけど行けなかった。
昼過ぎ
皆で昼御飯食べてた
ニカ「たま、さっきからずっと携帯鳴ってるよ」
ニカに言われてから、机の上に放り投げてた携帯の存在を思い出した
午前中に藤原さんと連絡してからずっとそのままだった。
携帯を開くと、着信が5件
全部俺が昨日電話した花屋からだった
折り返しで電話したら、なんと5件ともさっき山茶花が届いたって知らせで……。
そのあとにも、数件の花屋から同じく山茶花が届いたって電話が来て、
終いにはあいかからもLINEが来てることに気が付いて、サザンカの山茶花が咲いてるって。
…………昨日まではあんなに咲いてなかったのに。
さっちゃんが亡くなった途端、咲くなんて
まるでさっちゃんが山茶花が咲くように、魔法をかけて去っていったみたい。
不思議だな
あー、山茶花見せてあげたかったな
…………この山茶花、葬儀場に飾ってもらえないかな?
もう必要無くなりましたって言っちゃったけど、藤原さんが良いって言ってくれたら、また花屋に電話してみよう。
ーーーーーーーーーー
結局仕事が終わって色々準備してたら、さっちゃんのところに行けたのはお通夜が終わった後だった。
親戚も少ないからって、こじんまりとした家族葬みたいなところだった
親戚っぽい人達何人かがいて、きっと俺に気がついたんだと思う
俺の方を見てビックリしてたり、ヒソヒソ話してる
あー、この人達は玉森裕太がさっちゃんと知り合いって知らないのかな
どうしていいか分からなくて困ってると、奥から藤原さんが。
藤原「裕太君!」
玉森「あ…………遅くなってすみません。」
藤原「いーよいーよ、忙しいのにありがとう。茶織、こっちにいるよ」
そう言われて連れて行かれたところには、さっちゃんがいた
……もちろん、お燗の中に。
玉森「さっちゃん………………」
恐る恐る中を見た
つい昨日話したさっちゃんが、お燗の中で眠ってる
玉森「……さっちゃん、遅くなってごめんね。来たよ」
そう問いかけたって、返事が来るわけない。
玉森「………………さっちゃん、目覚ましたら?ねぇ、お願い」
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あいたま(プロフ) - 美紀さん» ありがとヾ(o゚ω゚o)ノ゙ (2018年10月1日 18時) (レス) id: d4cdafe5e0 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでと (2018年9月26日 13時) (レス) id: 9b074a0665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あいたま | 作成日時:2018年9月22日 2時