みんな大好き紅一点！２

SOS ページ24

北村「お前だれだよ」



あいか「し、勝利！」



玄関の電気つけてなかったから暗くて顔は見えない
でも確かにそこにいるのは勝利だ



勝利「だから、今すぐ出ていって下さい。ここはあいかの部屋です。」



北村「お前何でいんだよ。」



勝利「逆にいちゃいけない理由は何ですか？」



北村「まぁいい。残念だね勝利君、君の大好きなあいかちゃんは彼氏以外の男を自分の部屋まで入れようとしてんだよ？それにもしかしたらいけないことまでしてたかもしれないんだよ？最低だね！」



あいか「…は？違う。違うよ勝利」



勝利「とりあえずあいかから早く離れて下さい。一応言っときますが、あなたを訴える権利はこちらにありますからね。何せこのマンション、女性専用で男の人が入ることが禁止されてますから。」



北村「は？お前も男じゃねーか笑 お前もルール違反なのに何いってんの？」



勝利「僕は登録してあるんです。登録者は出入りオッケーなんです。だからつべこべ言わずに帰ってください。そんなに訴えられたいんですか？はっきり言って、痴漢と同じ、つまり逮捕されるかもしれませんよ？」



北村「…な、なんだよそれ。逮捕まではねーだろ。ガキの癖に強がるとか可愛いなぁ笑」



勝利「……いいから早く出ていけっつてんだろ。」



こんなに怖い勝利、初めて見た。
顔は狼さんで声も低くて、静かに睨み付けてる。



北村「……っざけんなよ。はいはいお子ちゃま同士でせいぜい楽しんで。」



ｶﾞｼｬﾝ



こうしてやっと、北村さんは帰っていった。





あいか「勝利……怖かった…」



もう震えも涙もとまらない。



勝利「おいで、もう大丈夫だから」



それから勝利は私が泣き止むまで、ずーっと包み込んでくれてた。
。



。



勝利「落ち着いた？」



あいか「……うん、ありがとう」




それから今日あったことを全部話した。




勝利「はぁ。やっぱり俺の判断は正しかったわ。」



あいか「なに？俺の判断って。」



勝利「いやその北村って人、聞いたことあったんだよね。タラシで有名らしいわ。で、ホテルに連れ込んだらどうしようとか、家に入ってこられたらどうしようとかめっちゃ焦ってさ。」



あいか「やっぱり…。そんな雰囲気だなーっては思ってた。でも橘さんと仲良しって言ったからさ…」



勝利「橘さんに聞いてみたら？」



あいか「うんそうする。」

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