-Story17-side夢主- ページ18
「お兄ちゃん！やだ！いかないで！お兄ちゃん！」
「Aはいい子だから大丈夫」
「お兄ちゃん！！だめ！ねえ！お兄ちゃん！」
「お兄ちゃんが帰ってこなかったらお母さんとお父さんに今の事全部話すんだよ」
「やだ！いっちゃだめ！」
「大丈夫。お兄ちゃんだから、Aはここに隠れてなさい。守れるね？」
「やだ…！！やだ！！！だめ！いっちゃだめ！」
「大丈夫だからほらこのスマホで聞いてていいよ千本桜。これを五回聞き終わるまでに帰ってこなかったらお父さんとお母さんに今の話全部言いなさい。約束。大好きだよA」
「兄はそう言い残して私の耳にイヤホンをつけて千本桜を流しました。4回聞いたあとでした。」
ﾊﾞｰﾝ!!!!
「A！！！！大丈夫か？！」
「おと…さん…？？おかあさん…？？」
「父はすごく焦っていて母はすごく泣いていました。外はパトカーの音が響いてました。」
「お兄ちゃんは…」
「殺された」
「え…」
「兄はあの後ナイフで何回も刺されて死にました。最後まで私のことを守ってくれたのは兄と…センラさんでした。」
-sideセンラ-
Aちゃんが淡々と話す過去は深く壮絶なものだった。
それでもたまに笑顔で話すAちゃんを見てこの子はすごく心のきれいな子なんだと思った。
「守ってくれたのは兄と…センラさんでした。」
Aちゃんの言葉でドキンとした。
全部お兄さんに感謝するべきじゃないか。
「兄との繋がりはセンラさんだけで、私の大好きな人もセンラさんです。兄のこと引きずってるとかではないです。ただ私はセンラさんのことが心から大好きなんです。」
「…Aちゃん付き合おっか」
「え…？」
また先へ先へと走ってしまい付き合おうなんて安易に言ってしまった。
それでも彼女は…
「ふふ、ありがとうございます。でも推しと秘密で付き合うなんてできないです。今のままでいさせてください。」
笑顔でそういった。
振られたけれど絶対に振り向かせよう。
まだAちゃんのことを知りたいんだ。
「センラさん…わがまま一ついいですか…」
「どうしたん？」
「抱きしめてください」
「仰せのままに」
彼女の最初のわがままだった。
すごく可愛い愛おしいこの子を早くセンラの隣に。Aちゃんの横に立っててふさわしい男になろう。
“センラさんのオタクにふさわしい女の子になって会いに行きますね”
今はAちゃんに追いつくのに必死やわ
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耳上出蛙(プロフ) - まだ途中までしか見ていないのですが、微妙にお互いの感情を理解しきれていなくて読んでてもどかしくなるような続きが気になるようなお話でとても凄いと思います。このままいっぱい読んできますね！ (2020年8月26日 1時) (
レス) id: e26948917f (このIDを非表示/違反報告)
ハル晴れ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！あんまり無理しないでくださいね。いつでも待ってます。自分のペースで更新頑張ってください！！ (2020年3月10日 17時) (レス) id: d87eb6d55e (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 名前をとりかぶとにしてたの忘れてたらセンラさんが車の中でとりかぶと…いい名前やねって言ってて爆笑した。 (2020年3月4日 10時) (レス) id: 80f40766eb (このIDを非表示/違反報告)
だっち(プロフ) - 前作から流れてきました！今作もすごく面白くて、更新楽しみにしてます!! (2020年3月3日 22時) (携帯から) (レス) id: 7167dc6512 (このIDを非表示/違反報告)
たかめい(プロフ) - いつも楽しく読んでます！更新頑張ってください！(*^^*) (2020年3月3日 22時) (レス) id: 651a3f3b57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れおなちゅ
| 作成日時：2020年2月29日 21時
