志麻くんとなつやすみ。【志麻】ver.2020

いっしょに。【8月31日】 ページ36

「ねえ明日絶対起きれない」

「ほら、だから最初からちゃんとした生活送っとけばよかったやろ？」

「絶対そんなん無理でしょ…」



今日で夏休みは終わり。
明日からは今までのような生活に戻る。

夏休み中の私の生活は起きる時間がお昼頃。
明日から戻そうと思ったって無理な話だ。

「お弁当も作らなきゃいけないし…志麻くんと会える時間も少なくなる…朝も起きれない…はぁ…」

「そうやって追い込むから9月1日に死ぬ人が増えるんやん」

お茶を入れて私のところへ持ってきてくれた志麻くんは私の頭を撫でて、私の目線に合わせてかがんだ。

「A？…夏休み前のこと思い出して？」

「なつやすみまえ…？」

「うん。家帰ってきたら絶対俺おったやろ？それに夜ご飯も一緒に食べてたし、家に一緒にいる時間は夏休みより短いかもしれんけど大丈夫。」

「でもっ…！」

「そんなに不安やったら毎日は無理やけど迎えだって行くし、一緒にご飯作って一緒にお風呂入って一緒に寝る？」

「それは…」

「ふはっ、そうやろ？ほら、じゃあ大丈夫。前と同じやから。」

志麻くんは私も元気づけるのが本当に上手だ。
そして

「自分で起きれるようになるまで毎日起こしてあげるから。だからお弁当はがんばり？」

「うん…」

「明日からちゃんと頑張ろ、一緒に」

「一緒に…？」

「一緒に住んでるんやから困ったことも辛いことも分けっこやろ？」

「…だね！志麻くん大好き！！」

「あぶなっ！急に抱きつくなってぇ」




一緒に。

やっぱり志麻くんって最強なのかもしれない。
いつも私のことばっかりで、私優先で生きてる彼に甘えてばかりだけど、それでもいいやって思ってしまう。

ねえ志麻くん

これからもよろしくね。

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