浦島坂田船でただただ妄想を膨らませるやつ【短編集】 (ページ20)

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甘々①【センラ】ページ20

はぁぁぁぁあ疲れた…

最近残業続きでセンラくんともろくに会話していない。
明日は休みだけどきっとセンラくんも仕事で疲れてる。何も言わないですぐ寝よう。

そう決めて玄関の前でため息をついた。

『はぁぁぁ…』

ガチャ

『ただいま…』
1:00、もしかしたらセンラくんが寝てるかもしれないから小さな声で…

「おかえり〜お疲れ様。」

『ただいま』

玄関まで迎えに来てくれるとかこんな小さなことでも嬉しいとか私すごい単純。

「ん。」

『え？』

靴を脱いで進もうとするとセンラくんが大きく腕を広げていた。

「おいで。」

その言葉で一気にセンラくんに近づき抱きしめてもらった。
温かい。

「今日もお疲れ様。よく頑張ったな」

その言葉が救いすぎる…

『ありがとう。あ！ご飯作らなきゃ。あとお風呂も入ってすぐ寝よ？』

「ご飯はセンラが作っておきました！お風呂もお湯ためてるで〜」

『えっ！ほんとに？！ありがとう〜！！』

なにこのスパダリすぎる彼氏！！結婚してくれ！！！！！

リビングへ向かうと机の上には私の大好物のオムライスが。

「ちょっとチンするから待っててな」と言って電子レンジに入れ、出したあと包丁を取り出しなにやらしている。

『なにしてんの？』

「みときよ〜」

上に乗ったオムレツを真ん中で切っていき、トロットロになった中身が見えてきた。

『え！！すごい！！！すごい！！！』

「やろ〜食べてええよ」

『いただきまーす！！…ん！！！美味しい〜！！』

トロットロで中のバターライスも五つ星レストランより絶対美味しい。幸せだなぁ。

食べ終わったあと、ありがとうというと、センラくんが足を開いて間をトントンと叩いていた。こっちに来いということ？

「おいで」

『なに〜？』と言いながらもしっかり間に入った。後ろからセンラくんが抱きしめてくれた。

「ちっさくて可愛い。」

『バカにしないで』

「してないで本気でかわいい」

恥ずかしいじゃん…
『っお風呂、入ってくる！』

恥ずかしさに耐えきれなくなった私はお風呂へ向かった。

上がってセンラくんが用意してくれていたパジャマを着てリビングへ行くとドライヤーを用意しているセンラくん。

「お、おかえり。こっちきて」

『ドライヤーしてくれるの？！』

「そー！やってみたかってんなぁ」

『ふふ、ありがとう』

たまにウトウトしながらもドライヤーを終えた私。このままだとここで寝てしまいそうだとお姫様抱っこをしてベッド連れて行った。