浦島坂田船でただただ妄想を膨らませるやつ【短編集】 (ページ19)

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通話【坂田】ページ19

～♪

愉快な音でなるスマホ
その画面には【さかた】

さかたんからの着信だった。
今日は出張で家に帰ってこない。

明後日には帰ってくるのだけど寂しいって言ったら「毎日かけるから！」って言ってるけど毎日かけるって程の日数じゃないんだよな。

『もしもーし』

「あ、A！」

『Aだよーお仕事終わったの？』

「終わって今ホテル～」

『今日もお疲れ様』

「ありがとう」

『疲れた？』

「Aが近くにいないからめっちゃ疲れたわ」

『うそだ～w』

「ほんまやけど。Aは自分が思ってるより俺の力になってるんやで。いつもありがとな」

え、待って何それ！
なんでよりによって電話越しなわけ？！

はぁぁぁぁぁ好きだよ…

会いたいな…

『会いたいな…』

「！それは反則やろ…」

『えっ声に出てた？』

「しっかり出てたわばか」

『早く帰ってきてよ』

「明後日まで待っててな。いろいろ準備して」

『準備ってなんの？』

「ごはんとか、掃除とか…えっちとか」

『ばか！ばかばかさかたんのばか！！』

「ふはっかわいいなぁほんま」

なんかさかたんと話してたら眠くなってきたな

『…ねむい』

「眠い？寝る準備できてる？」

『うん…』

「お風呂入った？」

『うん』

「ちゃんと布団かけてる？」

『うん…』

「そっか、今日もお疲れさまやないつもありがとう」

『うん…』

「Aスマホ充電してる？」

『…うん』

「ん。偉い。」

『………』

「…」

『…』

「A？」

『…』

「寝ちゃった…？」

『…』

「おやすみA大好きやで」

翌朝

『ん…』

スマホを開くと…

5:34:23

5:34:24

5:34:25

順番に刻まれていく数字。
寝起きで脳の処理が追い付かなかった。

時計を見ると5時半

『…さかたん？』

「ｽｰｽｰ」

寝落ち通話してしまった…
いくつだよ私…

6時になったら起こそう。
そう決めてさかたんの寝息を聞きまくった朝でした