【名探偵コナン】トリップ娘は推しキャラの顔見知りを目指す【安室透/降谷零】

第39話 ストーカーXは誰か。その7.正反対 ページ41

安室さんは相変わらず余裕な笑みを浮かべたままだがほんの一瞬、僅かだがピクリと目を細めたのを見逃さなかった。このやり取りが面倒くさいんでしょう？時間の無駄だから早く終わらせたいんでしょう？でも私は譲りませんから。

流花「色々言いましたけど要するに、流花は約束守ったので安室さんも守ってくださいってことです。約束を言い出したの安室さんなんですから破るのは駄目ですよ。」

頭がいいこの人なら私の意志が動かないことが分かっただろう。そして安室さんは諦めたようにため息をついた。

安室「意地悪な言い方をしますね。」

それはおあいこだ。ややあって彼は憑き物が落ちたように柔らかく、でも少し複雑な表情で笑う。

安室「不本意ですがその依頼承ります、望み通り、いえ約束通り有料で。.....不本意ですけどね。」

流花「では改めてよろしくお願いします。頭金だけでなく依頼でかかったあらゆるお金はちゃんと請求してくださいね。」

安室「本当、変なところ徹底していて、嫌になるくらい頑固ですね、流花さんは。」

悪態ついた台詞と相反して彼自身は一切の濁りもなくどこまでも綺麗。私の思いを受け入れてくれて、そして答えてくれている。それなのに.....ごめんなさい降谷さん。私あなたの時間を割いてしまうのがとても嫌だし申し訳ないのに。それと同じくらいあなたが私に何も求めずこの件を解決するって言ってくれて私は。嬉しい、とも浅ましく思ってしまった。降谷さんと違って私はなんて醜い。









安室さんが念の為さくちゃんと私を家の近くまで送ってくれると言っくれた。断ろうと思ったが確かに危険な可能性が否めないので甘えることにした。支払いの時にこの分も渡そう。
さくちゃんにも話しをして了承を得たので、安室さんのシフトが終わるまでポアロにいることになった。

咲良「よかったね流花ちゃん。」

流花「え、何が？」

咲良「安室さんがストーカー退治してくれるんでしょ？」

満面の笑みでグーパンの仕草をするさくちゃん。

流花「あーね。うん、ぶっ飛んだストーカーだし解決の依頼引き受けてくれてよかった。これでさくちゃんが危ない目に.....」

咲良「もう！そうじゃないよ！」

私の返答が気に食わないのか、ぷくっと頬を膨らませる。

咲良「安室さんに守ってもらえることになってよかったねって言ってるの！流花ちゃん、安室さんのこと好きなんでしょ？」

流花「.....さくちゃんそれはどういう意味で？」

彼女は至って真剣な表情で。

咲良「そんなの恋愛的な意味に決まってるじゃん。」

.....はい？

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