秘密の恋は秘密のままで (ページ13)

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＊13.S-side ページ13

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由依「自叙伝を出すキッカケは」

裕「そういうことも書くから答えん」

「どうしてそういうやり方なんですか？」

裕「取材する人も大変だろうけど、受け応える作家の身にもなってや」

由依「わからなくはない。まぁ、でもそれがいいならそれでいこう。自叙伝だから期限はなしにする。できたら教えて」

裕「ありがと。また連絡する」

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出版社に戻ってきた

黒島先生の自叙伝のことを村上編集長に伝えようとした時

由依「待って、村上編集長はあくまでミステリーの編集長だから。文学の編集長いるんだけど、なかなかここに来ない人だからさ。あたしから伝えておく」

「なかなか来ないって、仕事放棄ですか？」

信「ふはっ、仕事放棄っていえば仕事放棄やな。あいつ、編集長っていう柄やないねん」

「そんな人が編集長してて大丈夫なんですか？」

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雅「仕方ないよ。ここ、変わり者の作家が集う担当編集部だから」

A「…確かに変わり者の作家だな。仁科先生と大川先生は」

「黒島先生も変わり者。取材受けないって言ってた」

雅「そーなの？きみちゃんはそんな人じゃないって思ってたのになー」

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きみちゃん？

黒島先生のことかな…