秘密の恋は秘密のままで (ページ12)

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＊12.S-side ページ12

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「おはようございます」

由依「おはよう」

「A、おはよ」

A「…あ、おはよ」

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なんか、元気ない？

俺の飲み過ぎを介抱できないから悩んでんのかな

次は飲み過ぎないようにしなきゃ

今日のスケジュールは…

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由依「はい」

「何ですか…え、黒島先生に取材？」

由依「こういうのは出版社通してから先生に伝えるの。あたしも行くけど一緒に来る？」

「行きます」

由依「じゃあ、行こっか」

「はいっ」

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早く担当につきたいし頑張ろう

タクシーに乗って自宅兼仕事場へ向かった

A曰く、仁科先生と大川先生の自宅は豪邸らしい

しかし、黒島先生の自宅は普通のアパート

たとえ、重版出来で売れたとしても簡単には良い家には住めないらしい

良い家に住めるのは生まれた家柄にある

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裕「どーぞ」

由依「失礼します」

「失礼します」

裕「またあんたか。何を言われても新人を担当にする気はない」

「いえ。今回はその件では…黒島先生に取材が入りました。受けてくれますか？」

裕「取材も受ける気はない。ただ、自分の生い立ちについた自叙伝を書こうと思ってる。それをテレビで取り上げるのはOKにするから」

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由依「自叙伝！？」