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ショッピのチームに続いて執務室を出る。
このピアスを付けている限り、幹部用の通路を通ってもセンサーは作動しないらしい。
幹部用通路は普通の廊下にくらべて曲がり角は少なめだけど、やっぱり迷路みたいだ。ごちゃごちゃ入り組んでいておぼえるのにかなり時間がかかりそう。
ああ、そういえば。
さっきの…コネシマっていう、アクアマリンの瞳をもつひと。あのひととトントンは、どうやらわたしのことが嫌いみたい。そっちの方が気が楽だと思ったけど、さっき先生が｢友人は多い方が見識が広まりますよ｣とかなんとか言っていた気がする。
友人がどんなものかわからないけれど、同僚とは仲良く？しておいたほうがブナンらしい。先生的には。
｢あの。｣
｢…っえ、ああ、何？｣
隣に並ぶ柔らかなオレンジが大層おどろいた、と言わんばかりにわたしを見る。なんだと思われてるんだろ、わたし。化け物？
｢あのコネシマってひと。女の人がにがてなの？｣
ぐふっと噴き出す音がした。
なにごとかと思ったらシャオロンが変な顔で口元をおさえて震えていた。なにこのひと。
｢な…なに？｣
｢いやっ気にせんで！ごめんごめん…何でそう思ったん？｣
｢…わたしを見て、へんな顔するの。｣
元々いた国の兵士の侮蔑とも違う、トントンとコネシマの顔。嘲るのなら慣れっこだし、理由もわかるからそういうものかと納得できる。
なんと言えばいいのかわからないけど…表面は鋭く冷たいけど、奥底になにか抱えているような、妙な視線だ。
｢うぅーん…シッマは女にいい思い出ないみたいやから苦手と言えば苦手なんやろうけど…。｣
｢けど？｣
｢あいつ、ああ見えて情に厚いからな。心配なんやないかな。わかりやすいショッピはまだしも、Aちゃんは…こう、何抱えてるかわからへんっちゅうか。｣
なるほど。
人間はわからないことが怖いのだという。わからないことに恐怖を覚えるから知ることをやめられない、というのは先生の受け売りだ。
あの国の人たちも、わたしを理解できないから侮蔑したのかしら。いいえ、理解できないうんぬんより、もともとわたしは戦のための兵器だからヒトとして扱われないのは当たり前か。
てっきり同じようなものだと思っていたけど、どうやら違うらしい。でもそれがなぜかはまだわからない。
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哀(プロフ) - 左原さん» 感想ありがとうございます！すごく嬉しいです...手汗がとまらない...これからも読んで頂けると幸いです！ (2018年6月2日 17時) (
レス) id: 037484ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
左原(プロフ) - 文章も設定も凄く素敵で大好きです... (2018年6月2日 11時) (レス) id: 28700181e9 (このIDを非表示/違反報告)
哀(プロフ) - 朝霧さん» わーい！お気に召したようで嬉しいです！コメントすごくありがたいです...頑張りますね！ (2018年5月25日 23時) (レス) id: 037484ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - 待って、、、こーいうの好きなんやけど、、、ああ！申し遅れましたねェ、朝霧言いますー、ほんまこういうの好きですゥ！頑張ってください！ (2018年5月25日 12時) (レス) id: 3d4e8d6b36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：哀 | 作成日時：2018年5月20日 19時
