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重々しい扉が開いて、男だらけの軍部にしては軽やかな靴音がする。
とたん、それまで蒼眼の美丈夫と話し込んでいったショッピは忠犬よろしく扉へ駆け寄っていった。
｢Aさん、｣
｢ん。ショッピ。｣
｢昨日から見かけへんかったから心配しとったんですよ。今までどこへ…｣
｢図書館にいたの。せん…エーミールに会いに。｣
｢…そう、ですか。｣
片手に抱えられた数冊の本を見て、静かにまつげを瞬かせる。
この間まで読み書きもできなくて、他人に興味をしめそうとすらしなかった孤高の少女が、自分以外のだれかと長い時を過ごしている。
1人で戦場に立っていた。それを強いられていたし、望んでいた。
Aの孤立を嫌っていたショッピにとって、Aの変化は喜ぶべきことなはずなのに、なにかが胸につっかえてそれ以上の言葉を紡ぐことはできなかった。
｢あんさんで最後やね。扉、閉めてくれるか。｣
神経質そうな七三の男ーー我が国の書記長、トントン。
元よりこの部屋は来客用の応接間であったが、諸々の事情(問題児をシバきにいくには入口から近い方がいい)によって書記長専用の執務室となっていた。ダークブラウンを基調にソファ、サイドテーブルとどれも一級品であることが見て取れる。
まあ、一日のほとんどを書類とにらめっこしながら過ごす彼にとってそれらの家具はあってないようなもので、もっぱら幹部たちの休憩スペースになっているのだが。
｢えーーと、まあ説明があった通り、ツーマンセルを手っ取り早く決めておきたいっちゅーことで皆さんにはお集まり頂きました。どうもありがとうございます。｣
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哀(プロフ) - 左原さん» 感想ありがとうございます！すごく嬉しいです...手汗がとまらない...これからも読んで頂けると幸いです！ (2018年6月2日 17時) (
レス) id: 037484ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
左原(プロフ) - 文章も設定も凄く素敵で大好きです... (2018年6月2日 11時) (レス) id: 28700181e9 (このIDを非表示/違反報告)
哀(プロフ) - 朝霧さん» わーい！お気に召したようで嬉しいです！コメントすごくありがたいです...頑張りますね！ (2018年5月25日 23時) (レス) id: 037484ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - 待って、、、こーいうの好きなんやけど、、、ああ！申し遅れましたねェ、朝霧言いますー、ほんまこういうの好きですゥ！頑張ってください！ (2018年5月25日 12時) (レス) id: 3d4e8d6b36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：哀 | 作成日時：2018年5月20日 19時
