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個性的なイントネーションとなまりが飛び交う。
時計回りに自己紹介してもらったけど、人数が多すぎる。
覚えるまでに時間かかりそうだなあ。
グルッペンが言うに、あと3人いるらしい。全員で12人かあ。賑やかだね。
｢グルさんいつまで立たせとくつもりや、はよ座らせたれ。｣
｢せやな。椅子1つ...誰の隣にするか｣
｢俺のとなりで｣
｢ショッピくんの横な。シャオロン。｣
｢はいはい｣
隣のショッピのまわりにお花が見える。
きれいだね。パステルカラーって和むから好きよ。咲き終わりごろのこの色を池に浮かべるのが春のたのしみなの。
｢椅子はいらない。部屋にもどるから。｣
たぶん、椅子を運ぼうと持ち上がったんであろう...シャオロンかな。茶髪にやわらかいお日様の色。そうだよね？
そのシャオロンの動きを手で制止する。
はて、とみんなおんなじように首を傾げているのに対して、4人だけは違う顔をしていた。
鬱としんぺいは苦々しい顔。たまにあたるすっごく苦い葉っぱを食べたとき、わたしもあんな顔してるとおもう。
隣のショッピは、いかにも不満ですーって顔。かわいい。ほっぺをつんつんしておいた。
｢...どうしても、か？｣
｢うん。｣
そうか。
あと1人はグルッペン。仕方が無いなって、優しい顔してる。上品な食堂の光に照らされて、きれいな顔がさらにきれいに見えて、それがなんだかむず痒い。
たくさん向けられる視線は、居心地の悪さを加速させる。
ただその視線のすべてが、あの国にいたときのものではないとわかってしまっているから、余計に。
なんでかな。後ろ手に占めた扉は、来たときよりも大きく見えたの。
ーーー
Aちゃんには変食気質がある。
あらかじめ言っておいたとはいえ、どっと襲う現実味というか、そういうものに困惑していたり、受け入れていたり、様々だ。
｢だいせんせー、あれ取って｣
｢はぁい｣
どうしてそうなったのか。原因は？
いったいいつからあの軍に？表情がかわらないのは何故なのか。
頑なに、傷が治る前に戦場へ自ら足を運び続ける理由は。
わからない。記録がないのだから。
あの子のすべてが不自然に空白だ。
危険であるのは十分にわかっている。だけれど。
『よろしゅう。これ、グルッペンと鬱にあげる。かがんで頂戴。』
あのとき。
慣れない異国の挨拶をまねっこして、密かに目を輝かせて。花冠を差し出してくれた小さな手を引いてやりたいと思ってしまったから。
これは俺の。いや、俺達の我儘だ。
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哀(プロフ) - 左原さん» 感想ありがとうございます！すごく嬉しいです...手汗がとまらない...これからも読んで頂けると幸いです！ (2018年6月2日 17時) (
レス) id: 037484ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
左原(プロフ) - 文章も設定も凄く素敵で大好きです... (2018年6月2日 11時) (レス) id: 28700181e9 (このIDを非表示/違反報告)
哀(プロフ) - 朝霧さん» わーい！お気に召したようで嬉しいです！コメントすごくありがたいです...頑張りますね！ (2018年5月25日 23時) (レス) id: 037484ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - 待って、、、こーいうの好きなんやけど、、、ああ！申し遅れましたねェ、朝霧言いますー、ほんまこういうの好きですゥ！頑張ってください！ (2018年5月25日 12時) (レス) id: 3d4e8d6b36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：哀 | 作成日時：2018年5月20日 19時
