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｢Aとショッピくんの処遇については、Aの怪我が落ち着いたときにでも話し合おう。｣
話し合う？無意味だ。何故なら、もう全て決まっている。
あの国を食ったのも全てAただ1人のため。
あいにく俺は欲しいものに関しては努力を惜しまないのだ。
そうして国を作り、同士をかき集め、屍の上で理想を語る。
類は友を呼ぶ。
他人に言われるのは癪だが、間違いないだろう。
俺に従い隣を歩く同士諸君はみな個性はあれどある一点においては共通している。
でもまあ、形式は重要だ。
紅茶でも飲みながら、ゆっくり話し合おうじゃないか。うんうん。
花のように可憐で、ナイフのように獰猛。
マゼンタ、或いはローズレッド。
真白な肌に相応しい、手に入れると決めたまなこが変わらぬ形で瞬きをしている。
一方は、マドンネンブラウとハニーイエロー。
無関心に見える表情が時折小さく歪むのを知っている。
涼し気な瞳は、迷うことなくついていく者を見定めている。賢いものだ。
今回はそれなりに下準備もしたし、色々と苦労もしたのだ。そうそう簡単に、他の者にくれてやるつもりは無い。
｢では失礼するとしよう。｣
傷口に触ってはいけない。
彼女は聡明だが、その聡明さの器に足る知識を持ち合わせていない。
彼は賢明だが、意欲は無い。
注げば注ぐほど力を付けるだろう。
エーミールあたりに話せば授業をつけてくれるだろうか。
紫色の青年は予想外だったが、今回はやはりいい仕事をした。
あの国は才能を食い潰す天才だろうか。
随分と馬鹿なことをする。
だが安心したまえ。
君たちが踏み荒らした若い芽は、我々が責任を持って伸ばしてやろう。
−
｢...彼は遠まわしな言い方をするのが癖でね。暫くは自由にしてていいよって意味だと思うよ。｣
｢そうだったの｣
｢うん。城内なら特に咎められないと思う。他の幹部にも話を通しているだろうし｣
総統閣下の、鷹のような鋭い眼光。
少女の中に色濃く残ることとなった。
｢...今にも人殺しそうな目してましたけど。｣
｢癖だよ癖｣
｢癖｣
ぬるい風がカーテンを揺らす。
ふと見上げた空は、戦火が渦巻いてもいない、煙が燻っていることもない。
久々に見た、快晴であった。
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哀(プロフ) - 左原さん» 感想ありがとうございます！すごく嬉しいです...手汗がとまらない...これからも読んで頂けると幸いです！ (2018年6月2日 17時) (
レス) id: 037484ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
左原(プロフ) - 文章も設定も凄く素敵で大好きです... (2018年6月2日 11時) (レス) id: 28700181e9 (このIDを非表示/違反報告)
哀(プロフ) - 朝霧さん» わーい！お気に召したようで嬉しいです！コメントすごくありがたいです...頑張りますね！ (2018年5月25日 23時) (レス) id: 037484ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - 待って、、、こーいうの好きなんやけど、、、ああ！申し遅れましたねェ、朝霧言いますー、ほんまこういうの好きですゥ！頑張ってください！ (2018年5月25日 12時) (レス) id: 3d4e8d6b36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：哀 | 作成日時：2018年5月20日 19時
