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｢さよなら、グルッペン、鬱。また遊びに来てね。｣
｢ああ、勿論。お嬢さんとは実のある話ができそうだ。｣
｢じゃ〜ね〜Aちゃ〜ん。また花冠つくってや〜｣
少女に別れを告げて、2人はそれなりの地位にいるであろう人物のもとへと戻る。
｢いや、失礼。気になった人がいたもので。｣
｢ええ、構いませんとも。アレに興味を示されるとは、変わり者ですな。｣
｢それは一体、どういうことで？｣
｢総統もご覧になったでしょう。アレは、およそ我々では理解できないものを、何でもないような顔をして口に入れる。｣
あぁなんて気味が悪い。
その言葉に、隣のスーツ姿の男は眉を顰めたが、前を歩く男は気づいていないようであった。
まあ、当たり前だが。
｢ところで、あの少女の階級は？｣
｢階級？ありませんよ、そんなもの。アレは我々が所有する兵器です。｣
へいき、兵器。
銃や、戦車や、空母。
男の表情を見れば、その認識で間違いない様子である。
｢アレは、戦に関することだけは飛び抜けていまして。それ以外はからっきしですね。はじめはコミュニケーションもまともに取れなかったようで...ああ失礼。話しすぎましたね。一応、機密事項ですので。｣
頼んでもいないのに、よく喋る。
しかも機密事項まで。
コレとまともに話す価値はないな、と金色の男はため息をついた。
｢綺麗な見目してはりましたねぇ。髪の色的に、生まれはロシアとかですか？｣
｢それがですね、どうやら国籍がないようで。基本的なこと以外は覚えておらんようです。｣
｢へぇ...｣
｢あぁ、それよりなにより、もうすぐ客間につきます。本日は総統自ら、わざわざお出向き頂きまして...頭があがりません。｣
｢お気になさらないでください。一度、貴国とはゆっくり話したいと思っていましたので。よい機会を、どうもありがとうございます。｣
｢大変恐縮です...ささ、どうぞこちらへ｣
なんでもない、あすの天気の話題のように、少女の話はあっさりと終わる。
もっとも、終わったつもりでいるのは、にこやかに扉を開けている彼だけであったが。
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哀(プロフ) - 左原さん» 感想ありがとうございます！すごく嬉しいです...手汗がとまらない...これからも読んで頂けると幸いです！ (2018年6月2日 17時) (
レス) id: 037484ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
左原(プロフ) - 文章も設定も凄く素敵で大好きです... (2018年6月2日 11時) (レス) id: 28700181e9 (このIDを非表示/違反報告)
哀(プロフ) - 朝霧さん» わーい！お気に召したようで嬉しいです！コメントすごくありがたいです...頑張りますね！ (2018年5月25日 23時) (レス) id: 037484ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - 待って、、、こーいうの好きなんやけど、、、ああ！申し遅れましたねェ、朝霧言いますー、ほんまこういうの好きですゥ！頑張ってください！ (2018年5月25日 12時) (レス) id: 3d4e8d6b36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：哀 | 作成日時：2018年5月20日 19時
