【真選組】おねーちゃん。

花弁 七枚 ページ8

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「あり、近藤さん 何してるんで？」

「今日は見廻組の奴らが来るって言っただろうが」

「…土方さんには聞いてねェんでィ」



背後から聞こえた声に振り向けば、栗毛と黒髪の男。

近藤と同じ服を着ているから…もしかして仲間なのかな？



「近藤さん、そのガキか。見廻組から預かるってのは」




黒髪の男はそう近藤に声をかける。

しかし、栗毛の男は信女を捉えた



「誰かと思えば見廻組副長 今井さんじゃねーか。こんなとこで会うなんて奇遇だなぁ」

「……ほんと、奇遇ね。…でも私はもう帰るから」

「へェ、そりゃ残念だ」



残念、そういう割には残念そうに見えないな、
そう考えていると 信女はAの前に目線を合わせるようにしゃがみ込んだ。

そして 優しく頭を撫でる。



「風邪 ひかないようにね」



ああ、行っちゃうんだ…



立ち上がった信女を見上げれば 横で異三郎が




「…夜はあまり夜更かししてはいけませんよ。」



少し笑ってそう言った。




「近藤さん、土方さん、沖田さん。Aのことよろしくお願いします」





背を向けてしまった２人。




「じゃ、行こうか。Aちゃん。」


「…はい」



歩き出そうとして 足を止めた。



「さぶちゃん！おねーちゃん！

いってらっしゃい！！」




２人は同時にこちらを振り向くと 相変わらずの無表情で答えた。





「いってきます」

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