【真選組】おねーちゃん。

花弁 十四枚 ページ15

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「は、はぁはぁ…ふ、うぅ…」



怖い夢を見た。

とっても怖い夢。

思い出しただけで身体中から汗が出てくることに
Aは 恐怖した。

ボロボロと溢れてくる大粒の涙に
戸惑いを隠せなかった。

理由、それは いつも信女が、Aが泣く前に
部屋へ来て一緒に寝てくれるからだ。

「大丈夫、大丈夫」 そう言葉を繰り返しながら。

それは子守唄のようで 歌を聞くよりも
信女の声を聞いているだけで、寝るのが怖くなくなった。



「…おねーちゃ、ん。…どこ？」



呼んだって来てくれない。

寝静まった静かな慣れない屋敷、

ここはおねーちゃんの大好きなところだから
私も、Aも…好きになれる。怖くなんてない。

おねーちゃんが好きなら、私も…Aも、…Aだって…っ




「うわああああああんんんっ！！！」




おねーちゃあああんんん！！おねーちゃあああんんん！！！

呼びながら泣いた、大きく 叫びながら泣いた。
助けに来てよ、いつもみたいに。おねーちゃん、寂しいよ。



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