ドミノ ② (ページ8)

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坂「今日は哲人と俺二人で行こうや！」

山「えぇ」

坂「えぇってなんやねん！」

山「いや、嬉しいんですけど
どうせならみんなで行きません？」

坂「お前はみんなで飯食うことやなくてAを連れて行くことが目的やろ？」

『...え？』

坂「狙っても無駄やで～？」

山「そんなことないっすもん！
..........................なんで無駄なんすか」

坂「そんなん決まっとるやん。
Aにはもう心に決めた人がおるもんな？」

と私を見つめてニヤニヤしながら言う勇人さん。

『勇人さんっ！
広めない約束じゃないですか！』

坂「否定しやんの？」

『！！』

思わず自分の口に手を当てた。

哲人さんの顔を見ると笑っているけれどさっきの笑顔とは程遠く感じた。

山「Aちゃん彼氏おるん？！隅に置けんな～！！」

なんて笑ってはいるけれど目は笑っていなかった。

坂「分かったら二人で行くぞ！」

山「しゃーない。勇人さんで我慢したろ！」

『すみません...』

坂「我慢ってなんやねん！ありがたく思えや！」

山「wwすみません！！
じゃ、練習戻るね！また今度飯行こうな！」

哲人さんは小走りでヤクルト側のベンチへ戻って行った。

坂「俺も練習行ってくるわ」

『はい』

勇人さんが私の横を通った時、小声で
「アイツには気をつけろよ」
と言われた。

へ？と返すと勇人さんは走って亀井さんの元へと行ってしまった。

慎吾くんといい、勇人さんといい...
気をつけろってなんのことなんだろう...？

密かな疑問を胸に秘めたまま、私はカメラを持って選手の元へと駆け寄った。