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summer Rendezvous*葉月 陽* ページ7

『いってらっしゃい。』

「ごめんね、荷物番とか…本当に、ごめん!」

「本当に、良いの…?」


本当に申し訳ない、という顔の友人達に、苦笑して手を振る。


『いいの。本当に、車酔いしちゃったから。みんな、楽しんできて?』


にこ、と笑って、パラソルの下に戻り、荷物を枕にして横になる。
わたしは乗り物が苦手だ。
タクシーとか、新幹線とか、人の車とか、飛行機とか…とにかく、そういった乗り物の匂いがダメだ。
新調した水着も無駄に終わるのかと思うと、無理して遊んだほうが良いのかと考えてしまうが、帰りを思うと休んでおくのが得策だろう。
ぐったりと横になっていると、男の人が数人寄ってきた。


「ねぇ、君大丈夫?飲みすぎちゃったの?」

「あっちに涼しい所あるからさ、行かない?」


こういう輩は無視するに限る。
目を閉じてため息をついた。


「うっわ無視された。何こいつ。」

「まぁいいだろこんなどこにでもいるレベルのやつ。次行こうぜ。」


ほら、すぐに行った。
その直後だった。


「Aちゃん!大丈夫だったの?」


こちらへ駆け寄ってきたのは、確か葉月くんと言ったか。
初対面であるのに妙に馴れ馴れしいのが気になった。
まぁこの海水浴、わたしと友人だけで来ているのではない。
友人の1人が主催の、3対3の合コン形式とでも表せば的確だろう。
車の中で朦朧とした意識の中で聞いた自己紹介を引っ張り出しつつ、彼を見上げた。


『大丈夫です。ご心配おかけしてすみません。どうぞ楽しんできてください。』

「体調悪いんだったら、もっと早く言わなきゃ。女の子なんだから。」


なにやら噛み合わない返答をした彼は、わたしのそばに座って、横になったわたしの上にパーカーをかけた。


『あの、葉月くん…でしたっけ。わたしのことは良いので、みんなのところ行ってください。』

「…体調悪い女の子ほっといて遊ぶとか無理。」


ああ、ダメだと思った。
こういう人は、あまり得意ではない。
わたしは目をつぶり、寝ているふりをすることにした。

summer Rendezvous*葉月 陽*→←ミステリアス王子の素顔に迫る!*卯月 新*



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藍華(プロフ) - リコさん» 気づかなくて申し訳ありません…!楽しんで頂けたのなら幸いです。これからもどうぞよろしくお願いいたします。 (2015年4月20日 23時) (レス) id: a2cd4c3dee (このIDを非表示/違反報告)
リコ - 新さんをリクエストさせてもらったリコです!!難しい要求だったのに、すばらしいお話になっていてスゲー!!って思いました。リクエスト通りでおもしろかったっす!ほんとーにありがとうございました☆ (2015年2月28日 12時) (レス) id: c922c4cb93 (このIDを非表示/違反報告)
藍華(プロフ) - *郁夜*さん» 文字数が足りず、コメントなど少なくて申し訳ありませんでした…満足していただけたのなら幸いです。消化遅くなり誠に申し訳ありませんでした。 (2015年1月3日 23時) (レス) id: a2cd4c3dee (このIDを非表示/違反報告)
*郁夜*(プロフ) - 名前は変わってますけど、いっくんをリクしたものです!!書いていただきありがとうございました!とても満足しています! (2015年1月3日 21時) (レス) id: 0fc071909b (このIDを非表示/違反報告)
藍華(プロフ) - まいさん» すみません!2に移行した際に外すのを忘れていました。ご指摘ありがとうございます。 (2014年12月17日 18時) (レス) id: a2cd4c3dee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍華 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2014年8月9日 20時

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