【ツキウタ。】LOVE-SONGS 2【短編集】

ジェラシーすらもスパイスに*如月 恋* ページ2

今日の恋、変だったなぁ。

どうしたのかな。

なんか、態度がよそよそしかったし。

いつもは、暑苦しいくらいぎゅーぎゅーされるのにな。




なんか、寂しいよ。



『恋………』



ぼうっと立っていた私の肩に鈍い衝撃が走った。



「いってぇな！こんなとこ突っ立ってんじゃねぇよ！」


ガラの悪い男と、その取り巻きのような連中が、こちらを睨んでいた。


『すみません…』

「オイてめぇ、ちゃんと謝る気あんのかよ？あぁ？」


男がこちらに詰め寄ってくる。

取り巻き達は私を囲うように近寄って来た。



「A。悪いな、遅くなって。」


輪の外から、低い声。

恋の同僚(?)の、海さんだった。


「で、そこのお前らは何してんだ？」


普段よりもずっと低い声と、鋭い目つき。

元々の身長と体格から、かなり凄みが効いていた。

男達は海さんをチラリと見てから、周りを見渡す。

私達の周りには、いつの間にか足を止める人が数人いた。



「チッ……行くぞ。」


取り巻きを引き連れて、男は早足で歩み去った。


「大丈夫？Aちゃん。」

『あ、はい…海さん、ありがとうございました。』

「どうしたんだ？何かあったのか？」


『…実は……』


私はさっきまでの出来事を、海さんに話した。

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