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────30歳、冬────
.
外の寒さを遮って
車内にはエンジンと、静かに流れるラジオの音だけが俺たちを包み込んでいた
懐かしいメロディーが時折流れては消えて
ラジオのパーソナリティーの軽やかな声が心地いいほどに耳に馴染んでいた
ぼんやりと眺めた夜景は
何年経っても変わることはなく
小高い丘の上の駐車場は
いわば二人で静かに過ごす定位置にもなっていた
.
A「変わらないわよね……何年経っても。」
翔「……だなぁ。」
A「10年以上前……よね？初めて二人でここに来たの。」
懐かしむようにAはぼんやりと遠くを眺めて
ふと目を細めた
翔「確か免許取ったばっかでさぁ……初めてのドライブだったんだよねぇ。」
A「ふふ……借りた車でね(笑)」
翔「よく覚えてんなぁ(笑)」
A「だって、わたしの大切な想い出だもの。」
.
あの日から十数年の時が経っても
隣で笑うAは変わらない
三度目の恋はいらないと
そんな想いも俺の中では何も変わらない
ただひとつだけ変わったのは
お互いの左薬指に光るプラチナと
恋人から夫婦へと関係が変わっていたこと
.
A「ねぇ……翔？」
翔「……ん？」
A「あの時みたいに、“好き”って言って？」
翔「なに、急に(笑)」
A「言って────欲しいだけ……。」
握った指先に込めた力が少しだけ強くなって
寄せた肩にAがコツンと頭をのせた
翔「……やだよ、恥ずかしいだろ//」
A「いいじゃない、聞きたいんだもん……。」
翔「やだよ。二度と言わない(笑)」
A「……もぅっ！」
10年前にたった一度だけ口にした言葉
Aはそれをしっかりと憶えていて
俺もまた、その時のことは鮮明に記憶に蘇らせることが出来ていた
肩先で頬を膨らますAがフロントガラスに映り込んで
機嫌を取るようにAの前髪を
くしゃくしゃと指ですくって
お互いの顔を寄せた
.
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四葉（よつば）(プロフ) - kazuさん» 結婚25年！！！すごいーーーーヽ(*´∀｀)ノ私はもっと短くて破綻したけど←ヲイ 長年連れ添ってくると言葉なんて一層なくなってくけど、妄想だけは自由にラブチュチュしたいよねー(＊ﾉﾉ) (2015年1月15日 22時) (
レス) id: e47149950c (このIDを非表示/違反報告)
四葉（よつば）(プロフ) - Chabi2さん» ありがとうございます！チェリー！！チェリーはやっぱりあのチェリーですか(＊ﾉﾉ)チェリー卒業は何歳ですか(＊ﾉﾉ)今回ばかりは（？）あちこちに手を付けるような翔さんじゃなくってピュワーピュワーなのです☆ (2015年1月15日 22時) (レス) id: e47149950c (このIDを非表示/違反報告)
四葉（よつば）(プロフ) - ｳｯﾁｰさん» その絵本しらないよーーー(´；ω；｀)白ヤギさんと黒ヤギさんのエンドレス手紙のやり取りは知ってるけど！ニノさん「あわ！あわわあっ！！！」とか言わないように気をつけます(笑)←そんなのしか書いたことないから (2015年1月15日 22時) (レス) id: e47149950c (このIDを非表示/違反報告)
四葉（よつば）(プロフ) - ゆうこさん» いじめないでーーーーー！！リアル翔さんは愛の言葉はささやけないって言ってたもんね？？？言葉はたくみだろうけど、感情含めちゃうと一気に不器用になっちゃうんだからーーー(＊ﾉﾉ) (2015年1月15日 22時) (レス) id: e47149950c (このIDを非表示/違反報告)
四葉（よつば）(プロフ) - kukuさん» なんと、身近に十代からの恋を実らせた夫婦がいたんだって！！←昨日知った 一途に思うのって実はすごく大変なんじゃないかって思うけど、幸せそうだからいいよね〜 (2015年1月15日 22時) (レス) id: e47149950c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四葉（よつば）
作成日時：2014年8月31日 15時
