過去を知った君 ページ13
『ねえロー…私は…』
寝室まで行くのにも手を繋いでいる２人。
『何人の人を殺したの？』
ローの足がぴたっと止まる。
「赤髪に言われたのか」
『デスマッチでいつも生き残ったのは私だけだと…』
ローがデスマッチを見た時の出場者はAを入れて７人。
ロシアンルーレットなのに１発目で４人の命が消えた。
確率で言うならそれはなかなか起こらない。
だがAの『生きたい』という願いで命はあっという間に消えた。
「知ってどうする」
『……いつか皆を殺してしまうかも知れない、ローもライも…』
ローは寝室に着くまで無言だった。
『シャンクスさんは大事な人に何かある前にって思ってくれたの』
「俺とライを置いて、赤髪について行くつもりか」
『だって…それが１番安全で…』
ぱちん、と音がした。
「馬鹿を言うな、親と子は離すもんじゃねェと赤髪も言っただろう」
Aは軽くだがローに平手を頬に打たれた。
「大体それで俺とライが喜ぶと思ってんのか」
打たれた頬を手で確かめるA。
ひりひりとする。
「ライがどれだけAを心配して、無茶な力を使ったのも分からねェか」
１８という若さでライを生んだA。
親という貫禄はない。
だが心はローと息子ライを愛しすぎている。
「Aを助けようとライですら命を懸けた、なのにAはライを置いて逃げるのか」
ローだけでも、父さんだけでもと金縛りの状態だったのにライは諦めなかった。
『ライ…』
ライを出されるともうAには何も言えない。
ローはAを包み、自分の顔が見えないようにする。
込み上げる何かが胸を裂くように痛ませ
怒り、悲しみ、ライの覚悟の行動を思いぐちゃぐちゃな顔をしたから。
「叩いてすまなかった、カッとなりすぎた」
ローはもう父親でライの気持ちを考えたらつい手を上げてしまった。
１人じゃないから、擦れ合う。
お互いの感情がぶつかり合う。
「俺もAもライも、全員いて家族だ」
ローの腕の中でAが震えて泣いているのが分かる。
いつもと違うのは、声も出ない程静かに涙していた事。
感情を外に出す泣き方の方がいい。
なのにこの時Aはしまい込む泣き方をした。
後悔する前に
手遅れになる前に
なにがしたい―――――？
私は
ロー
ライ
そしてみんなと
ずっと一緒にいたい。
いつか別れの時が来ても
笑顔でばいばいが出来る様に
精一杯みなと生きていたい。
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ゆーじ - SAAYAさん» 何と！！ありがとうございます！自分今日で他のサイトに行きますが、最後にそう言って頂けて嬉しいです！ありがとうございました！！ (2017年6月4日 22時) (
レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
SAAYA(プロフ) - ここまで読んでいい作品だと思いました！とっても面白かったです！ (2017年6月1日 7時) (レス) id: d067831eff (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - リンドウさん» リンドウ様の有難いお言葉…！！イカれた帽子またラスト見て熱くなる自分がまだいるよ！！ありがとうございます！！いやっほー！！お疲れでした！！いやっほー！！めろりーん！！ (2017年3月29日 23時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ(プロフ) - ビリーズお疲れ様でした。本当に面白かったです！私もゆーじさんみたいな作品作りたいな...なんて。新作作った際には真っ先に見にいきます！本当、お疲れ様でした (2017年3月29日 19時) (レス) id: 4a1d08d84e (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - momoさん» momo様こんにちはー！momo様のアイディアのローの子、すくすくそだつよきっと！ビリーブホントお世話になりましたー！！ありがとうございます！！新作作ったらまた見てくれたら嬉しいよ！またどこかで会いましょう！またねー！ (2017年3月26日 10時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーじ | 作成日時：2017年3月13日 20時
