男の本音と心情 ページ21
Aは切り替えが早い。
シャワー室に行く途中も不安なそぶりはなかった。
むしろ潜水艇にも慣れている様子だった。
シャチが着替えを持ってきてローに渡す。
「女モンなんてないんっスよねー」
「次の島で買わせればいい」
「船長太っ腹！ それにしてもその服かっこいいっスね！」
「悪くないな」
上空の寒さに耐え多少の摩擦では破れそうにない。
恐らく先程Aが海水に入っても溺れずに浮上できる辺り機能性は抜群だ。
がんっと突然開くシャワールーム。
Aが体にタオルを巻いてローとシャチを睨む。
『覗きかな？ タダじゃないからね』
「金払えばいいのか」
ローにAの右ストレートが放たれるが当たらなかった。
と言ってもぎりぎりだった。
「着替えだ」
『え、これをわざわざ？ ごめん! ありがとー！』
ローから着替えを受け取ってシャワールームに戻るA。
「すっげー手が早いっスね…」
「
「げっ、敵じゃないっスか！」
「まあ似てるな、
「覗くな、殺されるぞ」と言ってローは自室へ戻って行った。
動きがAの世界に居た時より早かった。
ローには見切れたがシャチが反応出来ない程に。
「この世界でも生き残れるが…どうするA」
捕まえるのが仕事で捕まるのは嫌だと言っていた。
悪魔の鉄槌が消えた今、Aが戻れる手段はない。
Aはそもそも元の世界に戻る気なのか聞く勇気がない。
『戻りたい』と言われたら果たして本気で手伝ってやれるかローには自信がない。
好きだ
そう気づいてしまったら男は女を離したがらないのが心情だ。
自分だけを見て
自分だけに笑い掛けてほしい。
ぼんやりAの事を考えていたロー。
だがその体はこの世界では味わえないＧというものを数時間耐え疲労しきっていた。
上下左右も分からないAの飛行技術で精神もかなり削られる思いをした。
椅子の背もたれに体を預ければいつの間にか眠ってしまうロー。
Aが出たら自分も汗を流そうとしていたが…。
戻ってこれた
その安心感は計り知れない。
遭難し、それまでは歩けたがレスキュー隊を見て安心し倒れてしまう気持ちが今なら分かる。
そして、目の前で愛する人が死ぬという衝撃。
二度と、見たくない光景。
Aは生きていた。
ローの相棒鬼哭を持ち上空から舞い降りたA。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 91人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆーじ - りあさん» りあ様完結まで見てくれてありがとうだよー！トリップあまり見ない同士だったのに何とかなったかな！？四皇白ひげ海賊団書いてうわ、強いと確信したよ…！自分のスタイルだとその後は「想像して」貰う形になっちゃうけど、ローは夢主ちゃんに気がつくよ！！絶対！！ (2017年3月8日 21時) (
レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
りあ - 今読み終えました、完結おめでとうございます！さすがは四皇、みんながみんな男って感じでした。いつか、もしかしたらローさんと夢主ちゃんが再会できるという明るい未来を勝手に心描いて…笑。コンタクト頑張ってください♪ (2017年3月8日 14時) (レス) id: 33f147918f (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - 咲良さん» 咲良様様様完結コメントまでありがとー！やりきったよー！ロー…船長としての責任を遵守してもらいました…！！シャチ頑張った！四皇には敵わない！！これぞ四皇という迫力、短い文章で伝わったら嬉しいな！読んでくれてありがとうだよー！お疲れ様でした！やっほーい！ (2017年3月7日 15時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
咲良 - 完結おめでとうございます。ローが切なかった（泣）エースも白ひげもやはり男前ですね。あっ、シャチ忘れてた（笑）結末がどうなるのか予想出来ず、完結まで楽しく読ませて頂きました！ (2017年3月7日 14時) (レス) id: c310aad99e (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - りあさん» りあ様ナイスタイミング！今移動中で1本校正終えた所だよ！白ひげ海賊団イイよねー！しかも書きやすい！！白ひげ海賊団夢小説は先輩方にお任せして自分喜んで見てるよー！シャチ頑張った！！エースも！！白ひげも！！りあ様も！？それはマズイ！！あわわわわ！！ (2017年3月6日 17時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆーじ | 作成日時：2017年2月21日 18時
