漂い、溺れよう ページ46
コラさんが大袈裟にAに抱きついた為Aが驚きコラさんは黒コゲとなる。
「Aの記憶が消えた、驚けばAが攻撃しちまう」
前にドフラミンゴも同じ事を言ったなとローは思う。
コラさんは残念がったが、それで良かったのかもなと思い直す。
悲惨な過去も、信頼していたローに傷つけられた事を忘れたからこうして居られるのなら…。
「ほら、Aの仲間だ挨拶しろ」
『初めましてAです、宜しくお願いします』
初めてじゃないのに…クルーは泣く。
「お前ら返事」
「「「アイアイ！！」」」
『ローさん、私、一緒にいていいんですか？』
「当たり前だ、何の為に俺がここに来たと思ってる」
そんなやり取りをあれからずっとしていたのだ。
説き伏せ説明を繰り返し、船に乗る運びになるまで何夜かかった事か。
そのついでにローは何度Aを抱きしめキスをしたかは言えたもんじゃない。
怖がっていたAだが、その感触を覚えていたのかローの背に手を回し陥落した。
『ローさんに命も力も預けます、これで仲間にして貰えますか』
ローの体が歓喜して世界の色がガラリと変わり全てが眩しく見えた。
思わずAを抱きしめる手が強まったがリハビリを終えたAは痛がらなかった。
調子に乗って下着姿で互いの素肌を合わせ、今までにない長いキスもした。
ローの背中には薬草が張ってあった。
Aが熱風で起こした竜巻で受けた衝撃が少しだけローの体にダメージを与えたのだ。
『ローさん痛いですよね、本当にごめんなさい…』
「自分を囮に俺を逃がそうとした、そんな事はもうするな」
『でも』
その口をローが塞ぐ。
言い訳はいらない、必要なのは２人が一緒に居るという事。
イヤという程分からせてやろう。
この命ある限りAを離しはしないと。
この温もりがなければ眠れなくなる程に溺れてしまえばいい。
１人で眠れぬ夜に震える前に、この胸にその体を預けにこい。
『ローさん…』
「ローだ」
『…ロー』
世界で一番…―――――
その後は何と言ったのだろう。
ローが先に溺れてしまいその言葉を聞き逃した。
ローが覚えているのはAの切なく甘い吐息。
夢中でAを抱き、やっと結ばれたんだという想い。
寄せては引き、また寄せる波の様に絶える事のない喜びと愛しさ。
お互い気持ちのままに従い漂う。
海よりも広く深い愛が２人を包み、誰も居ない世界へ導く。
【 完 】
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西城あおば(プロフ) - ゆーじさん» いいえー。こちらこそだよー＾＾ (2017年3月3日 16時) (
レス) id: 8efbdede43 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - 西城あおばさん» あおばー…スゴい癒された！！メンタリストになれるよー！！うーん、それも違う…あおばはそれでお金を貰おうと思わないだろうなーって思った…。かなわないよー！！嬉しい言葉沢山くれて本当にありがとー！！ (2017年3月2日 22時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
西城あおば(プロフ) - ゆーじさん» うれしいなぁ。尊敬なんて言葉、私に使うもんじゃないよー。ゆーじの方こそ、尊敬するよ。 (2017年3月2日 17時) (レス) id: 8efbdede43 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - 西城あおばさん» あおばー！！(様！！自分を下僕にしておくれ！)もうそのおおらかさがすてきんぐすぎるよ！！優し過ぎてどきどきしちゃうじゃないかー！！あーもー何で同じ人間なのにこんなに違うかなあ…尊敬してるよー！！ (2017年3月1日 23時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
西城あおば(プロフ) - ゆーじさん» いえいえ、こちらこそ＾＾ (2017年3月1日 16時) (レス) id: 8efbdede43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーじ | 作成日時：2017年2月11日 9時
