サイレント… ページ34
どこが「ささやかなお返し」だとローは思う。
Aが生きていただけで充分だと思っていた。
次は俺がドフラミンゴと…と思っていた矢先にコラさんが現れた。
コラさんも生きていた―――――
もうこれ以上何かを望んだらバチが当たりそうな程、ローは幸せだった。
あれからどうやって過ごしたかを話し、日は沈んでいく。
コラさんが作ったどっさり肉入りポトフや焼きたてご飯。
Aの斧を振り下ろすかのような野菜捌きの野菜スティックがずらりと並ぶ。
「薪割りかよ！！」
ツッコむクルー。
飛び散りゆく野菜をキャッチするコラさん。
「危なくて見てられねーだろ？」
『ロシーの方がよっぽど色々怖いんですけど…』
不満げに言うAに皆がげらげらと笑う。
とても賑やかで、満たされた時間だった。
酒も入り、離れていた時間を取り戻すように皆が饒舌だ。
風呂もすませ、まだ宴は続く。
「Aちゃんはもう寝る時間だ」
『今日くらいいいじゃないですか〜』
「ダメだ、ほら、明日もあるから」
コラさんとAはまるで親子だ。
『急にいなくなったりしないでくださいね？』
「ああ、もちろんだ」
ローがそう言うと安心したように『おやすみなさい』と寝室へ入っていった。
男だらけの宴になると酒の入り方がまた一気に早くなる。
「ロー。 約束、守ってやれなくて悪かった」
「いいんだ、生きていてくれた…それだけで充分だ」
「Aちゃんに記憶を戻されるまで、俺はお前の事を忘れてたなんて情けねェよ」
今の生活はドフラミンゴの支援がある事を打ち明ける。
だがAも自分もその手の商売には手をつけていないと熱弁する。
酔い潰れたクルーを寝室に運び、一息つくローとコラさん。
１人１部屋という用意までされていた。
「ローに会いてェなってAちゃんに言ったんだ」
「ならもっと早く…」
コラさんは指をぱちんと鳴らす。
「
懐かしい、静寂をもたらす能力。
だが今これをする事に不吉な予感がするロー。
「ロー、気がついていると思うが…俺はここを離れられねェんだ」
「…Aか」
「ああ、そうだ」
煙草を取り出し、ジッポで火をつける。
ふっー、と吐く煙の香りすら懐かしくてたまらない。
「あの子を看取るまで、俺はここを離れる訳にはいかねェ」
どこか遠くを見るコラさんの瞳。
それは悲しみと、同情、昔のローを見ている瞳と同じだった。
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雫 - 内容は、ホントに面白いです！ですが、どうしても気になってしまった事がありまして…『レタス』は、コラさんの好物なんです…間違い指摘スミマセン。 (2019年9月29日 21時) (
レス) id: f97dc1e2b9 (このIDを非表示/違反報告)
りらりら。(プロフ) - ゆーじさん» ひゃぁぁぁぁ…僅か46話の間でこれほど内容が濃くできるのはやっぱしめちゃめちゃ尊敬してます！何個も続編があるように感じましたし、何よりまとめかたが上手い…！すごいなぁ…やっぱ様じゃないと私は失礼だと感じてしまう…！ (2017年10月1日 6時) (レス) id: 83f22703c1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - レディーの涙の音が聞こえた！！汐様泣かないでおくれ！！ローとコラさんの永遠の幸せは夢主ちゃんの最高の力で約束されたからね！泣いてくれてありがとうね！泣かせてしまってごめんね！！ そんな優しい汐様は美しい！！２は汐様に笑って貰えるエンディング頑張るよ！ (2017年2月2日 16時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
汐 - 涙腺が......涙腺がぁぁぁぁ(( スマホの前でボロ泣きしました...。夢主ちゃん、助かるものだと思っていたので...。素晴らしい作品をありがとうございました！！2を今から読みに行って参ります！！ (2017年2月2日 4時) (レス) id: c3db11d6ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - Mickeyさん» うわあああ！！恥ずかしいけど嬉しいって素直に白状しちゃうよー！！ありがとうございます！！自分、楽器何もできないからどんなメロディーが流れるかは皆様にぶん投げで申し訳ないです！歌詞のどこかにMickeyさんに通じるものがあって嬉しいです！幸せめろりんー！ (2017年1月31日 15時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーじ | 作成日時：2017年1月20日 17時
