この世に堕ちた ページ10
ローの２倍近くある体のジャンバールが慌てて女を抱える。
「連れて来い」
ただ床に座っていたので頭の強打は心配ないだろう。
だが女のローに対する反応は尋常ではなく、それが引っかかった。
医務室にはペンギンが居て、ローとジャンバールを見るなり駆け寄ってきた。
「どうしました？ ジャンバールが怪我でも？」
「違ェ、女だ、ペンギン処置してやれ」
「え？ 俺が、ですか？」
怪我や病気に煩いローが、自ら処置しない事にペンギンが驚いていた。
ジャンバールから受け取った女の顔色は悪く、船長が診た方が…と進言したが断られた。
「バイタルに問題なきゃ足の処置からしろ、捻挫だがかなり酷い。
腱が切れてないかチェックしろ。
点滴にソセゴン(痛み止め)…あと
セルシン(催眠作用・抗けいれん作用)も入れておけ」
そのオーダーにペンギンはギョッとする。
怪我だけじゃない何かが無い限りセルシンなど投与しない。
「それは…船長がやってください！」
「いいからやれ」
有無を言わせぬローの目付きにペンギンは若干緊張しながら
１つずつ丁寧に言われた通りの処置を施し、一息ついた。
ローは女の頭の方で手際を見つつも手を貸してはくれない。
確かに足の捻りは酷く、まだ３０分も経っていないであろうが腫れと変色が目立つ。
脈が乱れていたがセルシンの効果か次第に落ち着き
苦しそうな息も整い穏やかな寝顔に変わっていった。
「俺に出来る事は…」
ジャンバールはおずおずとローとペンギンに聞くと
ローはすかさず先程の扉越しの会話を思い出した。
「俺が行くまで何を話していた」
「…船長と２人で話しがしたい」
申し訳なさそうに頭を下げるジャンバール。
ローは顎をくいっと上げ、ペンギンに退室する様促す。
扉が閉まり、足音が聞こえなくなるとポツリポツリと言葉を選びながら話し始めた。
「船長は…『死海文書』を読んだ事がありますか？」
「あァ。 女を見た者は深い穴へと落ち入る…それが…」
ローは「それがどうした」と言う筈だった。
だが言えなかった。
「聖書は？」
「あ…る…」
ジャンバールはローにも女にも申し訳なさそうに最後の言葉をローにぶつけた。
「この子を見た瞬間…まさかとは思った…でも…間違いなかった…」
この子はリリス
“ Ｄ ” によってこの世に堕ちた…
だから船長を怖がっている
ローの耳に
ジャンバールの声は随分遠くに聞こえた。
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ゆーじ - りらりら。さん» うはっ！バレないと仕込んだプロフすぐ見破られてしまった！さすがりらりらちゃん…ッ！あと２時間経てばゆー爺に変身してくよ！メリー「迎えにきたよ」でメリィィイイイ！！ってなったなー。「暗いからな沈む迄見ててやる」の時は何かもう言葉が出てこなかったよー！ (2017年10月24日 21時) (
レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
りらりら。(プロフ) - 後半四個のゆーじさんの紹介笑いましたwwwゆー爺www (2017年10月24日 19時) (レス) id: 0e18b1c72e (このIDを非表示/違反報告)
りらりら。(プロフ) - ゆーじさんの感受性と発想に感動してます…！ (2017年10月24日 19時) (レス) id: 0e18b1c72e (このIDを非表示/違反報告)
りらりら。(プロフ) - ゆーじさん» ゆーじさんごめんなさーい！(T-T)最近忙しくって…レスもできずすいません！お話が盛り上がっている…！エースつらいですよねー！一番泣いたのはメリーですが、エースも負けないくらい泣きました…！愛してくれてありがとうってなんだよー(T-T) (2017年10月24日 19時) (レス) id: 0e18b1c72e (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - あざみさん» 気のせいだよー！自分なんかが…。今続編のプレイリスト作ってたよ！移動時間も節約有効活用！くーっ！今週きびすぃ…！！でもストック作っておいたから最低１話は投稿するよ！もし良かったら続編でまた会おうね！応援してくれてありがとだよー！ (2017年10月24日 17時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーじ | 作成日時：2017年9月30日 8時
