闇が、希望の光 ページ38
「その狼…どうなったんだ？」
『６年…６歳で死んでしまった。
寝ているのかと皆は起きるのを待っていた。
小狐も兎も…でも友の魂はここにないと気が付いた…』
エースがふと視線を落とす。
『種を超えた友の死に皆が悲しんだ…
でも彼らは思う、出会えた事が奇跡だと。
孤独な狼は孤独じゃなかった。
多くの仲間が出来て幸せだったの』
「そっか…ははっ…そいつがエースか」
男の割に少し声の高いエース。
無理に笑ってみたが女にじっと見つめられ
その声のトーンが下がっていってしまう。
「俺も仲間が居た、すんげー沢山」
『ええ』
「面白ぇ奴らばっかでさ。
俺は…そいつらに反対されたのに…
親父にも行くなって言われたのに…
頭に血が昇って、勝手な行動しちまって…」
『…後悔しているの？』
「それは無ぇ！」
拳をぐっと作り、女を見るエース。
「まあ…負けちまったけど
やらなきゃ一生後悔する。
俺はそんなのまっぴらご免だ！」
女は微笑む
『エースは負けてない。
エースは……が…る…』
女の姿が消えてゆき
声が聞き取りづらくなる。
消えてしまう時はいつもこうだ。
女にもどうにも出来ないらしい。
「なあ！ また来いよ！！」
こくりと頷く女。
「待ってるからな！！」
エースが叫んで終わり
いつもそうだった。
軍艦の甲板に引っ張り出され
「最後かも知れんぞ、見ておけ」と
何日かぶりに太陽を浴びる。
海楼石の手枷に足枷。
決して楽ではなかったが
外はやっぱ気持ち良いと
エースは全身でそれを堪能した。
「(あいつ…いつも苦しそうだ)」
エースが空を見て思ったのは
自分を励ます女の事だった。
「(昔の俺みてぇだ)」
仲間と出会う前
親父と出会う前
棘々しい昔の自分と重なって見える。
女はいつも微笑んでいるし
自分と似ても似つかないが
何故か常にそう感じていた。
だからいつも「待ってる」
そう言ってしまうのだった。
「もういいだろ、牢に戻せ」
海兵の言葉で現実に戻される。
だがエースはそれでよかった。
暗闇でしか会えない女に
今日も来てくれるかなと
そんな期待を抱けたから。
「狼のエース」のように。
ガチャンと鉄の柵が閉まり
明かりも消され訪れる暗闇。
囚人を気落ちさせる策略は
エースに全く効かなかった。
「バーカ…闇なんて何ともねーよ」
むしろ今のエースにとって
闇こそが希望で、光なのだ。
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ゆーじ - りらりら。さん» うはっ！バレないと仕込んだプロフすぐ見破られてしまった！さすがりらりらちゃん…ッ！あと２時間経てばゆー爺に変身してくよ！メリー「迎えにきたよ」でメリィィイイイ！！ってなったなー。「暗いからな沈む迄見ててやる」の時は何かもう言葉が出てこなかったよー！ (2017年10月24日 21時) (
レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
りらりら。(プロフ) - 後半四個のゆーじさんの紹介笑いましたwwwゆー爺www (2017年10月24日 19時) (レス) id: 0e18b1c72e (このIDを非表示/違反報告)
りらりら。(プロフ) - ゆーじさんの感受性と発想に感動してます…！ (2017年10月24日 19時) (レス) id: 0e18b1c72e (このIDを非表示/違反報告)
りらりら。(プロフ) - ゆーじさん» ゆーじさんごめんなさーい！(T-T)最近忙しくって…レスもできずすいません！お話が盛り上がっている…！エースつらいですよねー！一番泣いたのはメリーですが、エースも負けないくらい泣きました…！愛してくれてありがとうってなんだよー(T-T) (2017年10月24日 19時) (レス) id: 0e18b1c72e (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - あざみさん» 気のせいだよー！自分なんかが…。今続編のプレイリスト作ってたよ！移動時間も節約有効活用！くーっ！今週きびすぃ…！！でもストック作っておいたから最低１話は投稿するよ！もし良かったら続編でまた会おうね！応援してくれてありがとだよー！ (2017年10月24日 17時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーじ | 作成日時：2017年9月30日 8時
