１４才の入隊者 ページ3
入隊してすぐに体力トレーニング
海兵たる者のあるべき姿、行動の講義が始まった。
毎日ヘトヘトになり足を引きずって宿舎に帰る新兵達。
「A」
『はいっ！』
「はははっ、今日の訓練は終わりだ、固くなるな」
『は、はい！』
毎日アザを作って筋肉痛を堪えながら新兵は強くなっていく。
「どうだ、訓練はキツイか」
『毎日ギリギリです…でも戦場じゃないから死にはしません』
「訓練はもっと厳しくなる、何があるか分からないぞ」
『ゼファー教官が見ていてくれるから、絶対大丈夫です！』
俺は面くらった。
教え子全員を見てはいるが、そこまで信頼されているとは思わなかった。
「世辞を言ったって甘やかしはしないぞ」
『あちゃー…明日の合格点稼ごうとしたんですけど、バレましたか』
にっと笑うAに、海賊に殺された我が子が重なって見えた。
「…早く帰って寝とくんだ、明日は少し波が高いから体力使うぞ」
『はいっ！』
元気良く宿舎に走って帰るAの姿をいつまでも見ていた。
「ゼファー先生は随分あの子を可愛がってますねェ〜」
「ボルサリーノ、俺は…あんな幼い娘に武器を持たせるこの時代を…終わらせたい」
「熱心ですねェ〜…どの時代だって武器を手にする子はいるもんですよォ〜？」
ボルサリーノはどこか諦めに似た達観した考えを持つ教え子だ。
今や大将、世間でも海軍内でもバランスの取れたコメントでそこそこ支持されている男。
「そういや先生、ちょっと気になる連絡が入りましてねェ〜…」
「ん？」
「ここら辺の通信が盗聴されてるって話なんですよねェ〜」
「海軍の方で逆探知出来ないのか？」
「さあ…わっしはそこまで詳しくないんですよォ〜」
軍の通信が盗聴されてるなんて大事だろうに
ボルサリーノはいつもこんな調子で構えている。
「明日は海に訓練生が出ますよねェ〜、先生以外も誰か補佐つけたらどうですかァ〜？」
「今からじゃ誰の都合も間に合わんだろう」
「そ〜ですねェ〜…まあ先生がいるから心配いらんでしょォ〜」
宿舎の部屋の１つの明かりがポッと点く。
Aが部屋に戻った様だ。
「あの子は子犬みたいに純粋ですねェ〜」
何だ、お前も気に入ってるんじゃないか。
「ボルサリーノも１４才で入隊したんだったな」
「よく覚えてますねェ〜…わっしは本が好きでねェ〜…それだけで入隊したもんですよォ〜」
本が好きだった少年は
今や三大勢力の１人。
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ももか - １の後半から涙が止まらなかった、素敵な作品をありがとうございます! (2022年10月21日 0時) (
レス) @page24 id: ac673f01f1 (このIDを非表示/違反報告)
ももか - １の後半から涙が止まらなかった、素敵な作品をありがとうございます! (2022年10月21日 0時) (レス) @page24 id: ac673f01f1 (このIDを非表示/違反報告)
蘭々(プロフ) - 最期泣きました。この作品に辿り着けて本当に良かったです。ありがとうございます。 (2021年9月11日 13時) (レス) id: f3d7422dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - エリカさん» 作品を読んで感想までくれて嬉しいです！！ありがとうございます！！ゼファー本当に男…！！こんなおっさんになりたいです！作者様なのですね！？しかも殿堂作者様…！！寝る前にガッツリ読ませてください！！ ああもう楽しみ過ぎるー！！ありがとうございます！！ (2017年9月11日 20時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
エリカ(プロフ) - めっちゃ良かったです！！思わず涙がでてしまいました...。ゼットいいお父さん。ゆーじさんの書くロー超イケメン...。これからも頑張ってください´`* (2017年9月10日 9時) (レス) id: 720530e6d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーじ | 作成日時：2017年5月23日 14時
