死してなおドジ ページ19
「あァ…そうみてェだな…Aの読んだ資料もそう書いてあった」
太陽と共に進め
後ろには影があるのみ
「Aを宜しく頼む…
幸せに程遠い人生を歩ませてしまった。
俺は守りきれなかった、目の前で執拗に撃たれていたのに…」
体の自由を失って憎まれて当然と思ったが
ゼファーを慕い、待ち続け
ＮＥＯ海軍にまで入ろうとし
置いていかれたA。
「こんな俺を父と呼んでくれてありがとう…
A、幸せになるんだ…
お前が想えば俺はそこに居る」
『やだ…お父さんやめて…私ここに残るから！！』
目を瞑り首を横に振るゼファー。
「さあ行くんだ、A」
『お父さん…お父さん…ぃゃぁぁぁあああ！！』
暴れるAをローとシャチ２人掛りで押さえつける。
「トラファルガー…君も…幸せにな」
「テメェがやれなかった分まで、幸せにしてやるよ」
「Aは君達の弱点になると言って町に出歩かない…
君は気付いていると思うが…たまには一緒に歩いてやってくれないか」
「…あァ」
ローがAを引きずって部屋を出る直前
金色の髪をした大きな男が岩壁にはっきり見えた。
「ドジッた…ロー！ この部屋にある石をお守りに持ってけ！」
「コラ…さん…」
「すまんっ！ 道に迷ってお前の部屋に辿りつけなかった！」
「どんだけドジなんだよ！！ どんだけっ……！！」
魂になってもドジは直らないらしい。
ローが会いたくてどれほど涙したか分からない男、コラさんがそこに居た。
「石を拾え！ 体はねーが船までついてってやるから！」
「いいよ！！ コラさん帰れなくなるかも知れねェだろ…」
「こっちは時間気にしないけどな、悪さする魂もいんだよ、守ってやるから！」
ゼファーも同じ事を言っていた。
ただ船まで行くと言わなかったのはAが振り向いてしまいそうだったからだ。
「いいか、絶対に振り返るな」
深みのあるコラさんの声がローに言い聞かせる。
「お前から発する音は聞こえないの術だ！」
と魔法をかけてくれた優しい声で。
嬉しさと、せっかく会えたコラさんとローはもう別れの時…
叫びたくなる声を我慢し、言われた通りに石を拾う。
「コラさん待ってろよ、次会った時はバラす」
「怒るなよー…ほらっ、笑えって！」
相変わらず目がどっかいってしまう笑い顔を見せるコラさん。
ローはそれに少し救われた。
もっと長い時間話していたら
ローとてAの様に離れられなくなっただろう。
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ももか - １の後半から涙が止まらなかった、素敵な作品をありがとうございます! (2022年10月21日 0時) (
レス) @page24 id: ac673f01f1 (このIDを非表示/違反報告)
ももか - １の後半から涙が止まらなかった、素敵な作品をありがとうございます! (2022年10月21日 0時) (レス) @page24 id: ac673f01f1 (このIDを非表示/違反報告)
蘭々(プロフ) - 最期泣きました。この作品に辿り着けて本当に良かったです。ありがとうございます。 (2021年9月11日 13時) (レス) id: f3d7422dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - エリカさん» 作品を読んで感想までくれて嬉しいです！！ありがとうございます！！ゼファー本当に男…！！こんなおっさんになりたいです！作者様なのですね！？しかも殿堂作者様…！！寝る前にガッツリ読ませてください！！ ああもう楽しみ過ぎるー！！ありがとうございます！！ (2017年9月11日 20時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
エリカ(プロフ) - めっちゃ良かったです！！思わず涙がでてしまいました...。ゼットいいお父さん。ゆーじさんの書くロー超イケメン...。これからも頑張ってください´`* (2017年9月10日 9時) (レス) id: 720530e6d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーじ | 作成日時：2017年5月23日 14時
