俺の名はゼット ページ1
エンドポイント
ここには今、海軍でもズバ抜けて戦力が高い中将が終結している。
皮肉な事に海軍を去ったクザンも最後の戦いを見届けに来ていた。
ＮＥＯ海軍による新世界破壊を阻止する為に。
最後の島、
このピリオ島が爆発されれば海底火山が大噴火を起こし新世界は終わる。
「クザンめ…最後に俺の死に場所を作ってくれたのか…」
ゼットは元教え子のクザンの能力で分厚い氷に退路を閉ざされた。
よく酒を飲み交したクザンだからこそ
「ここは俺１人に任せて貰おう」
ゼットのその意味を充分理解し、
ＮＥＯ海軍にまでついて来た教え子アインを逃がし
軍艦の主砲でも砕けない氷を張り
ゼットとゼット討伐隊だけの戦場を作ったのだ。
「先生！！ ゼット先生――――！！！」
アインは親とはぐれた子猫の様に必死に叫んでいた。
目の前にいる中将達も大将もゼットの教え子。
ゼットは特攻してくる海兵を１撃でなぎ払う。
何部隊もゼットに潰され、前に出たのは黄猿大将。
「ボルサリーノ！！ ピカピカの能力に頼りすぎるなと俺は言ったよなあ」
ゼットに恐れも怯えもない。
「ぬるくなった海軍で
黄猿大将は手に光を作りゼットへの攻撃態勢に入る。
「おまえ達に最後の稽古をつけてやる！！」
ゼットは死を前にしながらふっと笑った。
これからゼットが行く先には
軍事訓練中に死んだ教え子が
愛した妻が
我が子が
いる世界。
「
黄猿大将は数え切れない光の弾丸でゼファーを襲い
「…さよなら…ゼファー先生」
あくまで上司で教官だった男の名前を呼ぶ。
「その名は捨てた、俺は、ゼットだ」
血ヘドを吐きながらも立ったままのゼットがいた。
全身に黄猿大将の攻撃を受けながら決して屈しない。
ゼットに戦いと正義を教えて貰った多くの中将達はその姿を目に焼きつける。
「ぬるくなった海軍」と言われ返す言葉もなかった。
「正義の海軍」であったなら２つの島の爆破を防げたのた。
組織に縛られ全力を尽くせないぬるい正義。
そんなものを正義と呼べるのか
それを誇りに思えるのか
ゼットにそう問われて。
こんな道を選んだゼットを想うと
中将であり大きく強い男達でも
流れゆく涙を止められなかった。
ゼットに応えるには
ゼットを全力で叩き潰すしかない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 122人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ももか - １の後半から涙が止まらなかった、素敵な作品をありがとうございます! (2022年10月21日 0時) (
レス) @page24 id: ac673f01f1 (このIDを非表示/違反報告)
ももか - １の後半から涙が止まらなかった、素敵な作品をありがとうございます! (2022年10月21日 0時) (レス) @page24 id: ac673f01f1 (このIDを非表示/違反報告)
蘭々(プロフ) - 最期泣きました。この作品に辿り着けて本当に良かったです。ありがとうございます。 (2021年9月11日 13時) (レス) id: f3d7422dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - エリカさん» 作品を読んで感想までくれて嬉しいです！！ありがとうございます！！ゼファー本当に男…！！こんなおっさんになりたいです！作者様なのですね！？しかも殿堂作者様…！！寝る前にガッツリ読ませてください！！ ああもう楽しみ過ぎるー！！ありがとうございます！！ (2017年9月11日 20時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
エリカ(プロフ) - めっちゃ良かったです！！思わず涙がでてしまいました...。ゼットいいお父さん。ゆーじさんの書くロー超イケメン...。これからも頑張ってください´`* (2017年9月10日 9時) (レス) id: 720530e6d1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆーじ | 作成日時：2017年5月23日 14時
