血をすする魔剣 ページ9
「汝の願い、叶えたもうた。
いつでも呼び覚ませよ我が主(あるじ)」
そう言って魔剣は沈黙し消えた。
尋常じゃない血の量の匂いにむせそうになる。
『(見たくない…！！)』
引きずる様に１歩前に進めば何かが足に当たる。
重く、柔らかいもの。
『ひっ…！！』
恐々と目を開ければ肉屋に売っていそうな塊がごろごろある。
それは先程の海賊の成れの果て。
何度見ても見慣れない。
座り込みAはポーチから吸入気を出し
「シュッ」と吸いその時を待つ。
『帰ら…なきゃ…』
自分に言い聞かせても動かない体。
剣が暴走した後は体の自由が利かなくなる。
…ダーインスレイブの反動…
剣が動いた分の力の負荷はAに全て返される。
酷い時は骨折、肉離れを起こす時もある。
ゆえに吸入器をすぐに吸っておく。
いつもこうして島を渡ってきた。
屍と化した船の上で眠り、漂流しているうちにまた海賊に会う。
そしてまた船を移り、自分を襲う海賊は剣が始末する繰り返し。
『(…あの島に…戻れないのかな…)』
ずずっと倒れ行く上半身を支える力もなく床に横たえる。
『(ジェットバイク…ちゃんと結んでおけたかな？)』
そんな事を考え、波の音を子守唄に眠りに入るA。
A精神も体力も、剣に使われ閉じゆく瞼。
『(いい島だったな…)』
コツ、ぴちゃ…コツ、ぴちゃ…
板と血を踏み閉める音が聞こえる。
そんな筈は…
敵と認識したらダーインスレイブは攻撃が止まる事はないし、逃がす筈がない。
「A、大丈夫か」
ローの声だった。
『(私だけど、私じゃなくて剣がやったの)』
頭では返事をしているが半分眠りの中にいて、言葉になっていなかった。
「A、聞こえるか」
『(聞こえてるよー)』
言葉にならない声はローに聞こえない。
「何があった…」
１１年前とは違う
低く落ち着いたローの声。
『(ロー達に会えた…
戻りたいなあ…あの時に…でも…もういっか…)』
Aがそう思っているとふわりと浮く体。
『(…あれ…私死んじゃった？)』
そうならそれでいいや
そう思うAは
暗い奈落の底の夢へ落ちていく。
Aを抱えポーラータング号に戻るロー。
見た光景は惨劇そのもの。
１人としてまともな姿はなく
返り血を浴びたAが倒れていた。
トラファルガー・ロー
君が置いていったAは
生きる為に自ら呪いにかかった事を知る。
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おナス(プロフ) - ゆーじさん» 大丈夫です！！また話せましたから！悲しいのも吹っ飛びましたよー！（笑）熱中症気をつけてくださいねー！ (2017年7月10日 22時) (
レス) id: 14cb722bd4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - おナスさん» お久し振りだよー！！暑中見舞で来てみたよ！１ヶ月は絶対見ないと決めてたから返事遅くなってごめんだよー！寂しくなっちゃうから！輝の方はこれから毎週火曜日見に行くね！無理せず更新頑張ってね！楽しみにしてるよー！にっしっし！！ (2017年7月10日 16時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
おナス(プロフ) - ゆーじさん» ゆーじさん。わがまま言いっていいですか？寂しいです！私、こっちで頑張ります！！だから、このコメントが届いて無くても...戻ってきて下さいね？いつの日か...。 (2017年6月6日 22時) (レス) id: 14cb722bd4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - おナスさん» うおおっ！？最後に作品見てたらおナス様のレスが！遅くなってごめんだよー！自分他のサイトで修行してくるからここ、来なくなるけど元気でいつまでもかわいいおナス様でいてね！ばいばーい！！ (2017年6月4日 22時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
おナス(プロフ) - ゆーじさん» いやいや！おナスの方が大分未熟だと思いますよ！？皆さんからちゃんと学べてるのかも分からん...(汗)あんなにランキングに載るってことは、それだけ皆さんがゆーじさんの作品を認めてるってことですよ！ (2017年5月31日 22時) (レス) id: 14cb722bd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーじ | 作成日時：2017年4月25日 10時
